これなら介護と仕事の両立もできる。雇用形態を変更して在宅ワークに

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ペンネーム:トウコ
性別:女
年齢:55
プロフィール:私は87歳の母と暮らしています。介護が必要になった母のために、在宅でのワークスタイルに。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

現在私は、在宅でのワークスタイルをとっています。2016年5月より1年近くの入院生活の末、去年の4月の退院から介護が必要となった母のために、私の生活も一転しました。母を自宅に一人にできません。ですが、デイサービスを利用するにも、要介護2の認定では利用日数に限りがあります。一番のネックが私の仕事でした。

2016年7月の終わり頃から、入院先の病院で母に、夕食を食べてすぐなのに、夕食を食べた事を忘れてしまったり、亡くなった叔父がまだ生きているような事を言ったりと、認知症の症状が出始めました。その年の11月に病院の先生から退院に備え練習にと外泊を勧められ、1泊で自宅に連れて帰ってきたものの、認知症の症状に加え、立ったり座ったりの行動が一人でできませんでした。

その時から私は、母の介護を覚悟しました。そして、母の退院に備え介護をしながらの仕事を意識し始めました。

理想的なのは在宅ワークです。しかし、在宅ワークといっても内職しかなく、内職では母と食べていくだけの収入は見込めません。母の退院は待ち遠しくもあり、不安でもありました。とりあえず、私に時間が必要だったことで、病院の先生に相談して、リハビリ目的の病院を紹介してもらい、再度そちらで入院することになりました。その間に、母をむかえる準備をしなければと思ったのです。

 

当時、私は個人企業の海外輸出の事務業務に15年程携わっていました。転職となると、そこを辞めなければならないし、辞めるとなると引継ぎもあるので、早めに言わなければなりません。しかし、次の仕事が決まっていないのに辞めるというのはとても不安でした。

ですが、現状は変えられません。現実を受け入れ、前に進むしかないのです。とりあえず、会社に事情を話し、辞めることを了承してもらうことにしました。

それは12月頃で、1年を通して一番忙しい時期でした。退職したいと告げると、会社側もとても困惑している様子でした。海外輸出の手続きといえば、それなりのスキルと知識が必要で、1年、2年で容易にマスターできる内容でもありません。私は1人ですべての事務業務を行っていたので、後任者を探すのも難しいと考えたようです。

そこで、委託という形で在宅でのワークスタイルを提案されました。報酬については、今までより少し安くなるものの、母と食べていける位は確保できます。私はとても感謝しました。とりあえず仕事面の問題はクリアーでき、ほっとしました。

こうして、在宅ワークでの仕事に踏み込めました。電話中心のやり取りと、書類作成に必要なことはFAXと写真で会社から送ってもらい処理しています。それでも、直接会社に出向かなければならない時もあるので、その時はデイサービスに母をお願いしています。自宅での仕事は、何といっても出勤時間が必要ないので、効率よく仕事ができます。ただ、自由な分、自己管理をしっかりとしていかなければなりません。そこで、私は朝5時から6時の間に起床し、掃除、炊事、洗濯を済ませ、午前中は9時から12時まで、午後は13時から17時まで仕事の時間と決め、けじめを付けながら仕事をしています。

母は確かに介護が必要ですが、リハビリの甲斐もあり一人で歩くことや、トイレや食事もできるようになりました。今のところはそれ程、介護に手を取られることはありません。入院前までは、母といる時間は殆ど夜だけだったので、こうして、母と一緒に過ごしながら仕事ができることは、とてもいい環境だと思います。

しかし、今後貯金もしていかなければならないし、自分の老後のことも考えなければなりません。そう思うと、今のままの仕事では不十分です。今までの自分のスキルを活かし、自宅できる仕事を自分で起動することも視野に入れています。そうすれば、未来の事も見据え、仕事をしながら、母の介護もできる限りの範囲で、できるのではないかと思っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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