脳梗塞後、てんかんのある夫の就職チャレンジ。その顛末は...?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:51
プロフィール:12歳から23歳の3人の子ども&脳梗塞の夫と暮らす、ワーキングマザーです。

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7年前に48歳で脳梗塞を発症し、55歳の現在も後遺症として右半身マヒと言語障害、それに「てんかん」がある55歳の夫は、てんかんで精神障害者福祉手帳を取得しています。この7年間、ほとんど家に引きこもっていましたが、最近になって洗濯してくれるなど生活に変化が見られ、私の給料が減ってしまったこともあり、ついに就職しようという気持ちになったそうなのです。そうとなれば早速と、夫と二人でハローワークに行くことにしました。

まずは、入り口で受付をして番号札をもらい、呼ばれるのを待ちます。訪れたのは平日の午前10時くらいでしたが、ハローワークの中は老若男女、様々な人たちで混み合っていました。これだけの人が職を求めて来ている、その事実に漠然とした不安が胸によぎります。雇う方だって、若くて健康な人を雇いたいだろうと思ったからです。

待つこと30分あまり。いよいよ夫の番号が呼ばれました。内心どきどきしつつ、夫に付き添い呼ばれた窓口に向かいました。窓口には椅子が一つだけなので夫が座り、私はその右隣りで立って話を聞きくことにしました。するとすぐに職員の方が予備の椅子を持ってきてくださり、夫のやや後ろに座って話を聞くことに。

夫が脳梗塞を患い、右半身まひと言語障害、それに「てんかん」の後遺症があること。「てんかん」で、精神障害者保健福祉手帳の3級を取得していることを説明して、仕事をピックアップしてもらいました。夫が通える範囲の障害者枠の求人は3か所ありましたが、作業内容が右半身マヒがある夫には難しいものばかり。とりあえず、また日を改めて伺うことにしてその日は帰宅しました。

家に帰ってハローワークでいただいてきた求人票を眺めていた夫が一言つぶやきました。「なかなか難しいな......」と。確かに、障害者枠の求人そのものが少ない上に、あまり遠くの会社は通えないため、どうしても範囲が狭くなってしまい、ますます選べる会社は少なくなってしまいます。現時点ではゼロ。なんとも難しいとしか言えないのが現状です。それでも、あきらめてしまったらそこで終わってしまいます。少しでも望みがあるのなら、前に進まなくては就職への道は開きません。

そして、2回目、3回目とハローワークに通い、何度か職員の方に求人している会社に電話で問い合わせてもらったりもしましたが、「てんかん」の症状があると聞くと断られてしまいます。夫が大きな「てんかん発作」を起こしたのは1度だけで、その後は投薬で抑えられていますが、それでも雇う側からしたら、「仕事中に発作を起こされたら大変」だと思うのは仕方がないとも思います。

ハローワークの担当の方は、「事務職などの求人が出ることもあるから地道に行きましょう」と言ってくださり、今は夫もやる気になっているので、私もできる限りフォローしていきたいと思っています。それにしても、55歳、精神障害者保健福祉手帳を持つ夫の就職の道のりは、まだまだ長くなりそうです。

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