60代でも若手扱い。高齢化が進む地域で感じた、伝統行事を守る難しさ

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:うま
性別:女
年齢:64
プロフィール:65歳夫と2人暮らしをしています。私の両親は90歳を超え、身の回りの手伝いに追われています。

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64歳の私には、自宅から車で1時間ほど離れた田舎町に住む両親がいます。父は93歳、母は90歳です。高齢になりますが、幸い体は元気です。自立した生活を送っていることは、本当に素晴らしいことだと感じています。
ただ地域の交流会やイベントなど、体力を要するものは参加が難しくなってきました。参加しなければならないものに関しては、私が代わりに参加しています。たとえば定期的に開催される役員会です。久しぶりに地域の人たちと、顔を合わせました。

実際に参加してみると、昔話で盛り上がり、とても懐かしい気分になれました。その一方で、お互いに年をとったなあ......としみじみ感じることも。スタスタ歩いていたはずの近所のおじさんは88歳になり、腰が曲がって痛々しかったです。美容室で働いていたパーマ頭のおばちゃんは85歳になっていました。白髪頭になり、杖をついて歩いています。

そんな光景を目の当たりにし、この町は70~80歳代が多いことに気づきました。20~30代の人は数人いるだけです。私と同世代の人はいませんでした。改めて高齢化が進む地域だと痛感しました。

本日の議題は「役員決め」でした。基本的には順番にまわってくるのですが、高齢者が多いため若い人たちが中心となって動くことが多いようです。そこで初めて参加した私に、目をむけられたのです。「若い者が少ないもので......申し訳ないが、今回やってもらえないだろうか」と、前回役員をおこなった75歳の男性からお願いされました。

まさかの役員指名に驚いてしまいましたが、状況もわかるので断る理由が見つかりませんでした。おもにやることは、広報配りや各種イベントの運営です。私は今までより頻繁に両親の家へ帰るようにし、役員の任務をこなしました。

月に一度の広報配り。田舎は家と家の距離が遠く、歩いて持って行くのも大変でした。足腰に不安のある高齢者が、役員をする難しさがわかった気がしました。ちょっとした動きでも、高齢者にとっては負担が大きいのです。

一番大変だったのは「秋祭り」です。集まった子どもたちにお菓子を配らなければなりません。65歳夫とスーパーで駄菓子などを大量買いし、100均で購入したポリ袋へ詰めていきました。合計300袋あまりのお菓子詰め合わせを作ったのです。朝から夜までかかり、もうヘトヘト。まるで内職をしているようでした。秋祭り当日は、県内外からお客さんが集まり大賑わい。子どもたちにも無事、お菓子を配ることができました。

地域の一大イベントである秋祭りを終えつくづく思ったのが、高齢化が進む地域で伝統行事を守っていくのが難しいことです。特に体力を要するイベントなどは、若い人の力が必要不可欠だと思います。都会から田舎へ移住する、若い世代の人たちが増えるといいのに......と願うばかりです。

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