定年で焦ることなかれ!あえて何もしない老後のススメ

メイン.jpg定年退職後のお金や健康、生き方など、さまざまな情報を目にするたび、「今から備えなくてはいけないのではないか......」と焦る気持ちにもなりますよね。そんな不安をとユーモアたっぷりに吹き飛ばし、「定年はだれにとっても初めての経験」と自分らしい生き方のヒントを教えてくれるのが、勢古浩爾さんの著書『定年バカ (SB新書) 』です。

勤続34年の会社員生活では役員も経験しながら、コツコツと文筆活動を続けてきた著者だからこそ言える、「結局、自分は自分」という達観した考えから、少し先の老後をイメージしてみませんか。


なるようになる、なんとかなる、老後のお金

"定年後の最大の心配事"ともいえるのが老後資金。退職後の想定必要総額を「毎月の予想生活費×12か月×平均余命年数」として考えた場合、余裕のある生活に必要な生活費を毎月約35万円、平均余命22年(女性は28年)として単純計算しても、1億円を超えるお金が必要になるそうです。リタイア貧乏、老後破産などという言葉もまだ耳新しいですが、勢古さんは次のように述べています。

これから生きるつもりの二二年間分の生活費を計算しても、二二年間が一度にやってくるわけではない。一日ずつやってくるのである。それに二二年間(ただの平均寿命)がほんとうにやってくるのか、それよりも短いのか長いのか、もわからない。

確かにその通り。あくまで気負わない勢古さんですが、たった一つ、定年前にやっておいて良かったことに、住宅ローンの繰り上げ返済を挙げています。35歳のとき、30年ローンで2000万円の住宅を購入しましたが、65歳の完済予定を58歳に前倒ししたおかげで、シンプルな形で老後をスタートできたそう。

もし定年前に返済ができなくても、働く意欲があれば大丈夫。お金の多寡は意志ではどうにもならないけれど、気持ちは考え方次第でどうにでもなる、と力強く語る勢古さんです。このような考え方は賢明ですね。

 

人生を全うするまで、好きなことをするのが一番

さて、定年後は時間の使い方も気になるところですが、「必ずしも意義のあることや、地域社会とのつながりを持たなければという価値観に縛られることはない。千人いれば千通り。結局、自分の好きにすればよい」と勢古さん。図書館や公園で時間を過ごすのも、地域活動や留学、趣味に励むのも、どちらも好きなことをしているには変わりがないのです。

また、「健康寿命」もただの数字、健康を過度に心配しても仕方がない、と明言。人生を全うするまで、その日一日を好きにするしかないという考えは、老子の「知足者富」(足るを知る者は富む)という言葉を思い出します。

いかがでしたか。「なるようにしかならない」というのは、ありのままに、心をラクにする"魔法の言葉"でもあるのですね。今日を大切に、日々の健康に感謝していくことが、定年後の暮らしを充実したものにする一番の秘訣といえるかもしれません。

 

文/佳山桜子

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『定年バカ(SB新書)』

(勢古浩爾/SBクリエイティブ) 

「お金に焦るバカ」「生きがいバカ」「終活バカ」など、9章にわたって世の中の情報や定年関連本を痛快に批評。老後への不安や何かしなければと焦る気持ちを、「自分は自分」「自然体でよい」とラクにしてくれます。

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