アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と2ニャンとで暮らしています。私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。
【前回】「両親を名前で呼ぶ姪」に違和感。子の躾に対する考え方にストレスがたまる一方で.../かづ
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私は息子しかいなかったので、女の子である姪が可愛いかった。
いくら栗きんとんを指でほじくられようが、それはあくまでも親の躾の問題なので、姪自身が悪い訳ではないのだ。
下弟夫婦に第2子が生まれてからと言うもの、上の子に合わせると下の子が遊べず、下の子に合わせると上の子がつまらないので、2人を連れて遊びに行くのに困っていると聞く。
私は小学生になった姪を連れて、日曜日に出掛けようと下弟夫婦に提案した。
下弟も下弟嫁のM子ちゃんも喜んでくれて、私もどこに行こうかと考えただけでウキウキした。
そして日曜日。
姪を車で迎えに行くと、どこかのパーティーにでもお呼ばれしているかのような装い。
「やっぱり女の子は可愛いねぇ」と出発。
車の中でどこに行こうか、またどこか行きたい所はあるかと後部座席に座る姪とのおしゃべりが楽しい。
「おばちゃん! ティッシュちょうだい!」
姪に箱ティッシュを渡すと、シュッと取り出してチーンと鼻をかむ。
ごみを入れてもらうためにビニール袋も一緒に渡す。
目的地に到着するまでの30分くらいの間、この『シュッ・チーン』が延々と続き、渡した箱ティッシュがほぼ底をついていた。
「どうした? 風邪? 鼻水?」と姪に聞くと、鼻水がずっと出るから親にそのたびにティッシュで拭くように言われていると言う。
「で? 姪ちゃんはティッシュ持って来た?」と聞くも、持って来てはいないと。
ついでに「ハンカチは?」と聞くも、それも持って来ていないと。
「学校で衛生検査ってない? ハンカチやティッシュの検査や爪切ってるかの点検とか?」
すると姪は屈託なくこう言った。
「私毎日忘れてるー! でも私だけやないよ! 他にも持って来てない子はいる!」
反抗するとかそういう雰囲気ではなく、えへへーっていう感じ。
「でも毎日持って行ってなくて注意されへん?」と聞くと、今度もあっけらかんと「注意されるよー! でも私だけやないもん―!」。
「いや、他の子の事は別にええねん。そんなに忘れて毎日どうしてるん?」と聞くと、学校にあるティッシュをもらうから困っていないと言う。
「それってお母さん知ってるの?」と聞くと「知ってるよ」と姪は言うが、子どもの言う事なのでどこまでが本当か分からない。
「とりあえず次の時にはハンカチとティッシュを持って来なさいね」と言い、出先でドラッグストアを見つけて箱ティッシュとポケットティッシュを買った。
帰りの車内で使う分のティッシュがないと困るから。
ポケットティッシュは姪に持たせた。
夕方食事の時間近くまで姪と遊び、家に送って行った時にM子ちゃんに「鼻水が出てるみたいやね?」とそれとなく話をした。
「鼻が悪くてしょっちゅう鼻水が出るので、そのたびにティッシュで拭きなさいって言ってるんです。もうもったいないなんて言ってられないですから、出てくるたびに拭きなさいって。もうす~ぐにゴミ箱がいっぱいになっちゃって~」
M子ちゃんはケラケラと笑って言った。
えっ? そんなに直ぐにゴミ箱がいっぱいになるくらいの勢いでティッシュを使う状況なのに、娘にはハンカチもティッシュも持たせてない? ん??と思ったが、恐らくティッシュくらいという感覚なのだろうなと。
その後、出掛けた際の帰り際、姪には何度も何度も車から降りる前に「次は絶対にハンカチとティッシュは持って来なさいね」と念を押し、姪も「はい!!」と力強く返事をする。
だがしかし、毎回迎えに行って車に乗ってから「ハンカチとティッシュは持った?」と聞くと「あ、忘れた...」が続く。
長い髪をドライヤーで巻き髪にしただの、お出掛けに着て行くのにブーツを買ってもらっただのと姪はイキイキと説明してくれるが、「で? ハンカチとティッシュは?」と聞くと「忘れた...」と。
「あのね、おばちゃんは何もティッシュがもったいないから言うてるんやないの。必要であれば使ってもらって良いんよ。でもね、そもそもまずは自分で持って来ようよって話なのよ」
帰りにいつもなら家の前で姪を降ろしているのだが、その日は玄関まで入って行ってM子ちゃんに話した。
「毎回お出掛けすると箱ティッシュを2個近く姪ちゃんが使うんやわ。いや使ってもらってもええんやけど、学校の衛生検査でも毎回ハンカチとティッシュを持ってなくて注意をされてるって言うから、普段から出掛ける時には持たせる様にしたらどうやろか?」
そう言った瞬間、M子ちゃんはムッとした顔をした。
けれども、その次からも姪は持って来ることはなかったので、ハンカチとティッシュを持って来たかどうかを玄関口で聞き、持ってなければ取りに戻らせる事にしたらこれまたM子ちゃんにムッとされ、私がいい加減諦めるのを待っているのかと思った。
迎えに行く時間を伝えてあるので、親がその前にちょっと声をかけるだけで済むのに、この家では大人が用意してあげれば済む事と思っているのかと理解した。
またある時は出掛けた先に高価な天然石屋があり、そこに姪がスタスタと入って行ってしまい、慌てて後を追って店に入ると、姪は店の一番高い所に飾ってあるローズクォーツの玉を指差して「あれを取ってください!」と言っている。
お店の人も数万円もする商品を姪が指差しているので、戸惑うように私を見る。
「買わないでしょ?」と姪に言うも「だって見たいもん! 取ってください!」と言い、お店の人に食い下がろうとする。
なんとか姪の手を引いてお店を出たが、「買わなきゃ見せてもらえないの?」と姪は不思議がる。
この事を送って行った時にちょうど居合わせた下弟に言うと、「あぁ、そういうこと良くするねん」と笑って答えたので、「えっ? その時はどうするの?」と聞き返すと「取って貰うで?」と平然と答える。
「買わないのに? 店に用事がある訳でもないのに?」と更に聞くと、「だって(娘が)見たいって言うから。買わないと見たらあかんって決まってへんやろ?」と答えたので呆気にとられた。
またある時は姪がお昼ご飯に回転寿司に行きたいと言うので連れて行ったら、席に着くなり「ケーキとアイスとジュース!」と言う。
「デザートはお寿司を食べてからね」と言うと、「私お寿司食べないから」と答える姪。
更に姪は「お寿司屋さんに行ってもお寿司は食べた事ないよ。いつもデザートしか食べない」と言うので驚いた。
けれども「お寿司屋さんに行きたいって言うから連れて来た。お寿司を食べずにデザートだけって言うなら別の店に連れて行ってる。とりあえずここはお寿司屋さんだから、1皿で良いからお寿司を食べなさい。デザートはそれから」と言うと、「いつもそれで何も言われた事がない」と姪は納得が行かない顔をしながら渋々1皿お寿司を取って食べ、後はデザートばかりを数皿食べた。
送って行った際に、十分な昼ご飯を食べていないからとその事を伝えると、M子ちゃんは
「あ、この子いっつもそうなんです。お寿司屋さんに行ってもデザートしか食べないんです」とニッコリ笑って返事をした。
「その時はご飯はどうするの?」と聞くと、「帰って来てからカップスープとか...パンとか...」と言いながらM子ちゃんの顔がだんだんと曇り出した。
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