スニーカーで室内を歩き回る義父。ボロボロになった畳を誰が修理する!?/山田あしゅら

こんにちは山田あしゅらです。

義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。

ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。

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以前、義父が家の中でも靴を履く話を書きました。

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歩行がますます危なっかしくなってきたこの頃、車で移動するデイサービスと通院以外、外出する機会もほとんどなく、歩行と言っても室内の伝い歩きがせいぜいです。

そんな中 義父の厚底スニーカーは未だ健在でした。

ウチ用とソト用、靴はもちろん区別されていましたが、外出する際はその都度、自分で履き替えます。

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病気の影響で手先もより動きづらくなった義父ですが、これだけは他人に手出しさせません。

義父のツッパリ(意固地さも含め、家族はそう呼びます)は私たちにとって時に厄介の種ともなりますが、反面、義父を突き動かす原動力になっていたのかも知れません。

また義父の「室内スニーカー」はよそ様から見るとかなりインパクトが強いようで、初めて見た人は皆、驚いた表情を浮かべます。

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介護家庭は普通の常識では考えられないことがイッパイ。

そんな「非常識」は次第にその家庭の「通常」になっていくのです。

とはいえ全く問題がないわけでなく 特に床の傷みにはかなり悩まされました。

頑丈でグリップ力の強いスニーカーを履いて転ばないよう一歩一歩踏みしめて歩くのですからフローリングは至る所靴跡だらけ。

ワックスなど何度塗っても無駄なことです。

そしてカーペットはひと月ともたず毛羽だってしまいます。

中でも一番被害が大きかったのは「畳」です。

義父の居室は8畳と6畳間のまあまあ広い畳の間でしたが

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義父はその上もスニーカーで歩き回るので 瞬く間に畳はボロボロに。

仕方なく、あり合わせのカーペットを敷いたのですが

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全体をカバーすることは出来ず、特に出入りの激し部屋の入口付近は、カーペットに足を引っかける心配から畳が剥き出しになっていました。

結果、その部分は下地が見えるほど擦り切れてしまったのです。

何とかしないと・・・と、思っていた矢先

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義父の方から珍しくSOSが。

かつての義父なら無理にでも自分で修繕しようとしたでしょうが「もう出来ない」と私に頼んできたようです。

早速手ごろな大きさのマットを買ってきて

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足に引っかからないよう、畳の上に「これでもか!」とガンガン鋲を打ち付けました。

他の擦り切れ箇所も布ガムテープでカバーすると

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義父自慢の座敷はいよいよチープな様相に。

まぁ、家全体がこんな感じの我が家ですが当の義父はどう思っていたでしょうね?

修繕にかかった経費を義父に請求すると(もちろん私の工賃はプライスレスw)

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わざわざ代金を私のところに持ってきてくれました。

いつもはお遣いをしてきても 1円の単位までしっかりくっきり明朗会計の義父ですが

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最近「変わってきたな」と思う場面がちょくちょく見られるようになりました。

それだけ義父も弱ってきたっていうことでしょうか。

しかし、感謝の言葉をもらうのは私も悪い気持ちではありません。

たとえ おつりが「21円」だったとしてもね。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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山田あしゅら

60代主婦。3人の息子は巣立ち、孫が2人いるおばあちゃん。 義父・太郎を平成31年4月(享年90歳)、義母・はな子を令和2年11(享年95歳)をそれぞれ見送り、現在は夫と二人暮らしをしている。 13年間にわたり義父母の介護の奮闘を綴ったAmebaブログ 「13番さんのあなー介護家庭の日常(現・13番さんのつぼ)」をもとに 平成29年7月『毒舌嫁の在宅介護は今日も事件です!』を出版。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

山田あしゅらさんのブログ:13番さんのつぼ

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