「坊さん呼んだら金かかる!」お経のカセットテープを流して済ませた父の納骨/かづ

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。今から20年以上前、私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。

【前回】「姉ちゃんは嫁に出た身やしな!」弟たちに遺産の相続放棄を突きつけられて/かづ

【最初から読む】アッシー・メッシー・貢君だった彼が突然父に結婚の挨拶! 夫との馴れ初め/かづ

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私が弟たちに「墓と仏壇に加えて年忌法要はしっかりやってくれ」と念押ししたには理由があった。

金に汚い上弟の事だから、法要等をないがしろにする事は目に見えていた。

けれども、実の親の法要の事だからと、私も下弟もさすがにそれくらいは最低ちゃんとしてくれるはずだと甘く見ていたのだ。

父の葬儀から数週間後、四十九日が近くなった頃だった。

墓に納骨するのにお坊さんを墓まで一緒に行って貰う段取りがあるはずで、我が家にしても夫に会社の休みを取って貰わなければならず、なのに一向に連絡が無い。

今日連絡が来るかと気を揉み、こちらから連絡をしようと思っていた矢先、下弟から電話が掛かって来た。

下弟「四十九日やけどな! 兄ちゃん坊さんを頼みもしてへんのや! 『そんなん坊主に無駄金渡すようなもんや!』って言うて、墓の前でお経のカセットテープ流して、兄ちゃん自分で墓に骨壺入れるつもりらしいわ! 兄ちゃんが坊さんに問い合わせたら『お経はカセットテープでもええ』って言うたんやて! 墓には現地集合現地解散やて!!」

受話器を握りながら、気が遠くなった。

恐らく上弟が寺に連絡した際に、「別にお坊さんを絶対呼ばなアカンこと無いですよね? お経やったらテープ流しても一緒ですよね?」とでも言ったんだろう。

父が元気な頃は祖父母の月命日には墓参りに行き、もちろんお盆や法要の時はお坊さんに来て頂いてお経をあげてもらっていたのに、息子の代になったらこのザマかと思って匙を投げたに違いない。

当然上弟に連絡を取ろうとするが、メールの返事も無く電話にすら出ない。

納骨当日、指定された時間少し前に墓に着くと下弟は既に来ていたが上弟の姿は無い。

下弟は墓に備える花と供え物を持って来ていた。

もちろん私も供え物を持参した。

下弟は花を見せながら、「兄ちゃんは何も用意してへんと思うで」と言う。

まさか上弟は来ないの?と思っていたら、指定時間を10分過ぎた頃に、嫁とその母親を連れてきた。

それも下弟の言う通りに手ぶらで。

上弟は遅れた挨拶も無い。

さながら大物は最後に登場して皆に迎えて貰えると言った様子だった。

上弟嫁がにこやかに元気いっぱいで「お義姉ちゃん! おはようございます!」と挨拶し、その母親も隣で一緒に挨拶して来た。

私の腹の中は、「納骨の日によく後ろめたくなく挨拶ができるな! それも手ぶらで来て!」と腹が立っていたが、原因は嫁ではなく上弟だからと思い直した。

上弟は下弟と夫に声をかけ、墓石を動かして父の骨壺を収めた。

その後上弟はポケットから出した手の平大のカセットプレーヤーを取り出し、お経のテープを流し出した。

もう呆れるやら情けないやらだったが、下弟も諦めた表情だったので、父の墓前で揉める事はやめようと思った。

この時点である程度は次の代はこの二人なんだからと、そして自分の務めは婚家の一人っ子の嫁として勤める事なんだと割り切ろうと思った。

墓に手を合わせながら、父に「まぁ、こんな息子に育てた責任は親だしね」と心の中で言った。

話しは戻して。

私の相続放棄には、書類にサインしてハンコを押すだけでなく色々書類が必要だったが、最初からそれを言うと私に相続放棄の件だと悟られるからだろう。

後日必要書類を揃えて下弟に渡したが、細かい話、相続放棄をして貰う場合、必要書類を揃えるなどの必要経費や手間がかかった分、いくらかを渡すのが礼儀だがそんな事は一切無く私の相続放棄の手続きは終わった。

考えようによれば「兄弟は他人の始まり」という言葉もあるように、これで実家との関わりは無くなるんだとホッとした部分もあった。

私は相続は放棄したんだし、後の法要等については弟二人がどうしようが揉めようが私には関係無いと割り切ろうと思った。

そのわずか1~2カ月か月過ぎた頃だった。

「兄ちゃんが金が足りんって文句言うて来てるんや...」と、下弟から力無い声で電話が来た。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 ​基本専業主婦の​50代​。子育てが終​り、​夫と4ニャンと暮してい​る​結婚36年目です。 ​一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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