こんにちは。斗比主閲子と申します。
アラフォー、既婚、複数人の子持ち、二世帯住宅在住、富裕層(※)です。
※富裕層は純金融資産1億円以上の世帯(野村総研定義)
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【最初から読む】現在「富裕層」の私がいかにして危険な姑との二世帯住宅に住むことを決めたか/斗比主閲子
今回は株式投資の話題です。
現時点で株式投資を一切されていない方、貯金に比べると株式への投資額が格段に少ない方の中には、「いつ投資をしたら得なのか分からないから投資ができない!」という人は結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。
この質問は私も投資初心者の友人・知人から質問されることがしばしばあり、もっともだと思っています。
だって、株の価値っていくらが適正かがよく分からないですから。
ファッションや化粧品などの物や、美容室やマッサージ店のサービスでは、それぞれある程度の価格帯が分かります。
だから安心して私たちはお金を払うことができます。
でも、もし美容室でパーマをあてる料金が店舗ごとで毎日のように変動していたらどうなるでしょうか。
今日が2000円だったのに明日が3000円で明後日が2500円みたいに変わっていたら、いつ美容室にいけばいいのかが悩んじゃいますよね。
もちろん、パーマが弱くなったタイミングだとしても、一日単位で値段が変わるなら「明日まで我慢してもいいかな」っていう気持ちが普通に生まれるでしょうし。
株はまさにそういうもので、それぞれの企業の株価は証券取引所が営業している間中、秒単位で動き続けています。
毎日5%ぐらいの変動が普通に起こります。
上場している株式をひとまとめにしたインデックスファンドのような金融商品であっても毎日普通に価格が変わっています。
特に最近は株式市場が好況で右肩上がりになっています。
「今買ってしまうと高値掴みになってしまうのでは?」という気持ちが芽生えて、株式投資に手が出ないというのは大変よく理解できます。
それで、私が「株式投資は価格がよく分からないから、やっぱり怖いよね」と書いてこの記事を終わらせたら、読んでいる人からすると「なにそれ!?」ってなっちゃいますよね(笑)。
なので、私が友人から「株式投資はいつが買い時なの?」と質問されたときにどう答えているかを紹介してみます。
少しヒントになるかもしれません。
私は友人には、
「(1)いつが買い時なんて私には分からないよ。ただ、(2)経済が成長する限りは株価は上がり続けるものなんだよね。そして、(3)長期的には日本もそうだし、多くの国が経済成長はしている。だから、(4)長く投資を続けるつもりなら、今から投資をするのはおかしなことじゃないと思うよ」と答えています。
これだけだとよく分からないと思うので解説します。
まず、「(1)いつが買い時なんて私には分からないよ」については説明不要でしょう。私はどこにでもいる普通の人であって、全知全能の神様でもありません。
たぶん、株式投資をしている人の中にも買い時が分かっている人はほとんどいないはずです。
次に、「(2)経済が成長する限りは株価は上がり続けるものなんだよね」というのは、フランスの経済学者のトマ・ピケティさんが経済の成長率と株価の成長率を比較したところ、長期的に見て経済成長率より株価の成長率が高いというのを発見しています。
つまり、経済成長率がマイナスならまだしも、0よりも大きいなら、株価はそれ以上に高くなっていくわけです。
だから、経済が成長する限りは株価は上がり続けるという話になります。
注意点は特定の株式の成長ではなく、株式市場全体が成長するという点です。
当たり前ですが、その国が経済成長していても、不景気業界の企業なら倒産して株価がゼロなんてことは普通に起こりますから。
そして、「(3)長期的には日本もそうだし、多くの国が経済成長はしている」というのも本当です。
日本はずっと景気が悪いと思っている人は多いかもですが、ここ30年でも、1998年のアジア通貨危機、2009年のリーマン・ショック、2020年のコロナ禍を除けば、経済は成長し続けています。
アメリカは言うまでもないですね。
最後に、「(4)長く投資を続けるつもりなら、今から投資をするのはおかしなことじゃないと思うよ」に繋がります。
確かに、株価は毎日のように変わります。
でも、長期的に経済が成長して、株価も成長するということなら、今の多少の値動きは長期的にはあまり気にならなくなります。
だから、「長期的に分散して投資をするつもりなら、いつから投資をはじめてもあんまり問題がない」というのが結論になります。
お分かりいただけたでしょうか。
ちょっと難しい話でしたよね。
「私が投資をしたいのは、短期間でドカンとお金が欲しいから!」という人からするとあまり納得いかない話だったかと思います。
ただ、私は職業柄、プロの投資家と話す機会もありますが、普通の一般市民が短期間でプロの投資家以上に儲けるのは至難の業だなと感じています。
次回は、「短期間で株式投資で儲けられるのか?」について紹介したいと思います。
今日はこんなところです。
ではでは!
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