こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。ここに書いてきた13年間の記録をもとに 今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
前回の記事:車中に漂うおしっこ臭に鼻シャッター作動! 当の本人は「なかったこと」を決め込んで.../山田あしゅら
ブログ(13番さんのあな)をさかのぼり『説得』でキーワード検索をすると実にたくさんの記事が候補に挙がります。
そのほとんどが義父がらみ。
人の手を借りなくては日常の生活がままならなくなってもなおその頑固さに磨きをかけていった義父が思い出されます。
この時から6年後の2019年。
90歳で亡くなるまで『認知症』の診断が出なかった義父。
多少「おかしいぞ?」と思う事もありましたが、大体は年齢による衰えの範疇で、繰り返しの入退院を経てもなお『認知症』を回避できていたのはすごいことだと思います。
しかし、それだけに本人の意思は固く『受容・妥協』と言う言葉を知りません。
プライドが高い元々の性格も相まって介護者側としてはかなり対処しづらい対象でもありました。
さて、再び決戦の火ぶたが切られた車中の説得。
こういった場面では なるべく感情を抑え淡々と話を進めるのがコツです(面と向かわないのもそのため)。
この頃では毎日のようにあるシモの失敗が他の家族の悩みとなっていること、
デイサービスに通っていることもあり、他人にも迷惑をかけているであろうこと、
リハビリパンツを使えば、それらがいくらか解消されること、
下着が濡れたままなのは衛生面にも健康面にも好ましくないこと、
寒い季節(この時ちょうど2月でした)寒がりの義父にはリハビリパンツがバッチリ快適だということ...
などなど、歯医者に到着するまでのおよそ20分間、車中の鼻にツンとくるニオイと寒さに耐えつつコンコンと説得を続けました。
ここに至るまで同様な説得は私だけでなく、
息子である夫も何度か試みています。 初めの頃は
と、義父の態度もかなり強固でしたが、息子夫婦からの『波状攻撃(説得?)』で少しずつ軟化の兆しが見えてきたのか、以前のような反発はなく、後ろ座席の義父は私の話を黙って聞いていました。
そして、しばらく 言いにくそうに口から出たのは
と、言う言葉でした。
昭和のオトコ(それもヒトケタ)は足腰が覚束なくなった今でもトイレ(小)は立ったまま用を足していたのです。
女の私にそんな『男事情』は分からず、既に洋式トイレでは座る方式の夫にも思いつかなかったことですが、リハパン拒否の理由がこんなところにあったとは。
聞いてみないと分からないこともあるものです。
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