<この体験記を書いた人>
ペンネーム:はるかの
性別:女
年齢:43
プロフィール:夫と息子との3人暮らしのパート主婦。最近のもっぱらの趣味はDIY。
今から3年前の話です。
私たち家族は、夫(41歳)の両親(共に70代)が住む義実家近くの賃貸アパートで暮らしていました。
義母は何かと私たち夫婦に口出しをしてくる人で、家が近いこともあり、突然家に来られて困惑することもしばしば。
しかも感情の起伏が激しいため、かなり付き合いにくい人でした。
対して義父は物静かでおとなしい人。
そんな2人も、孫である私たちの息子(13歳)のことはとてもかわいがってくれていて、息子もおじいちゃんおばあちゃんのことが大好きでした。
しかし、私の我慢もそろそろ限界にきていたので、夫と相談し、少し離れた土地にマイホームを購入することにしたのです。
もちろん義父母にもそのことを伝えましが、特に反対もなく、その上金銭的な援助まで申し出てくれました。
それから数カ月後、義実家から車で1時間弱の街に、ついに理想通りの物件を見つけたのです。
来週末に義父母を連れてもう一度見学に来ると伝えて、仮契約をしました。
そしてすぐ義父母にもそのことを伝え、予定を空けておいてもらうことになりました。
しかし、物件見学を翌日に控えた土曜の夜に、事件が起きたのです。
「たまたまね、うちの近所でいい家があったから契約したの。だから明日の見学は行かなくて大丈夫よ」
義母から電話があり、そんなことを言い出したのです。
あっけにとられ、言葉を失った夫と私...。
詳しく聞くために、すぐ実家にかけつけました。
話によると、ポストに不動産情報のチラシが入っていて、たまたま近くの物件が載っていたので2人で見学に行ったのだそうです。
とてもいい物件だったから売れてしまってはいけないと思いさっそく契約してきた、というのです。
さすがに夫も「なんでそんな勝手なことを!」と激怒しましたが、義母にはそんな正論は通じません。
「どうしても嫌なら住まなくてもいいけど、そこはもう契約してしまってお金も払うから、他のところにしたいなら、援助はできないからね」
謝るどころか逆ギレしてきました。
そして、何時間も話し合っているうちに義父母の本音が判明しました。
実はこの一週間で、かわいい息子や孫が離れて行ってしまうことに急に現実味がおびてきて、いてもたってもいられなくなっての行動だったようなのです。
それならなぜ事前に相談を...とも思いましたが、「もしかしたら、本当にいい物件かもしれないし、明日見に行ってみよう」と考え直し、ひとまずその夜は決着しました。
翌朝、仮押さえしていた物件の方を泣く泣くキャンセルし、近所の物件を見に行ったのですが、そこでまた衝撃の事実が発覚したのです。
その物件が築35年であることはチラシを見て知っていましたが、実際の家は思っていた以上に古ぼけていました。
外観が古くさいのは仕方ないにしても、洗濯機はまさかの庭置き、お風呂は1人暮らしのアパート並みで、自分の息子の身長が180cmあるのを忘れたのかと問いたくなるような小ささ。
もし昨日、本音を聞き出せていなかったら、「いったいどこを気に入ったのだろうか」と心底疑いたくなるような物件でした。
その後、夫婦で何日も話し合いました。
理想のマイホームの夢が捨てきれない悔しさと悲しさはもちろんありましたが、実際問題、自分たちの資金だけでは厳しいのが現実です。
さんざん悩みましたが、義父母の気持ちが理解できない訳ではないし、まずは一旦あそこに住んでみようかという結論に至ったのです。
それからというもの、私たちは出来る限り自分たちでDIYして、少しでも快適になるよう工夫しながら、今もその家で暮らしています。
義母の行動も以前よりは改善したので、しばらくはこのままでいいかなと思っている今日この頃です。
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