いろいろな手は打っているものの、とにかく頻繁に徘徊していた実母。
なるべく徘徊しないよう、朝食はデイサービスの送り出しがてら弁当を届け、昼食はデイサービスで、夕飯はアパートまで送迎していました。
前回の記事:ぱったりと買い物をしてこなくなった母。その理由は...
その日も普段通り夕飯後実母をアパートまで送り届け、子どもたちと就寝していたのですが、明け方見慣れない電話番号から着信が...。
なんでも、実母が深夜営業のディスカウントストアの店内で商品を開けてしまったうえに所持金がないと店員さんから通報を受け、警察署で保護してくれているとのこと。例によって実母の服に縫い付けたネームタグから、私に連絡をくれたそうです。
時計を見ると朝の4時...。
どうやらアパートに送り出したあと、またフラリと外に出てしまったようです。
けっきょくその日は警察に我が家まで送り届けてもらって身元引き受けをし、翌日実母がお店で開けてしまった商品の支払いに行くことを約束して、実母をアパートまで送り届けました。警察のかたがうまく交渉してくれたのか、被害にあったお店も、後日開けてしまった商品の代金を支払ってくれれば良いと言ってくださったようです。
旦那が子供の頃、認知症のおじいさんと同居していたそうなのですが、よく
と、ネタにしていました。
が、実際に身内にやられると笑えない!
まったくもって笑えない!!!!
翌朝、実母が商品を開けてしまったお店に支払いに行きました。
お店は隣市で、電車とバスを乗り継いでも1時間以上かかる場所にありました。近距離介護を始める前に住んでいた実母の自宅の近くにもあった、全国展開している24時間営業のディスカウントストアです。
ここまで来る間、実母は深夜たったひとりで、いったいどれだけ歩いたのだろう...。
見知らぬ場所で迷子になって不安でたまらないときに、この見覚えのあるお店の灯りを見つけて、実母は何を思ったのだろう...。長時間徘徊してお腹が減ってたから、実母が開けてしまったのは菓子パンとかだろうか...。と、いろいろな思いが交錯しました。
店員さんに謝罪のうえ菓子折りを渡し、実母が開けてしまった商品のお金を払い、商品を見ると...
認知症になるまでは掃除が大好きだった実母。実母が開けてしまったのは、お掃除シートや折り畳み式モップなど、掃除用具ばかりでした。
認知症になっても、長時間の徘徊で意識が朦朧としても、やはり母は母なのだ...と思わされたワカメなのでした。
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