<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:52
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。職場ではあえて自らお局と名乗っています。
私は52歳の兼業主婦です。
社会人になってから、ずっと同じ職場で働いています。
産休や育休などが取りやすい職場だったおかげでもありますが、今の職場を選んで良かったと思っています。
そんな私の職場は、年に何回、数日から一カ月ほど他部署の人が研修に来ることがあります。
便宜上研修生と呼んではいますが、その目的は「他部署の仕事を学ぶことで職場全体の効率性を上げる」というもの。
新入社員の方や途中入社の方、統括者への昇進のために来る方など理由はさまざまなため、年齢は20代から50代までその時によってまちまちです。
ただ、普段ならその研修は何事もなく終わるのですが、先日は研修生の方がとんでもない男尊女卑的な考え方の持ち主で、ちょっとした騒動が起こりました。
受け入れ初日に研修生だと挨拶してきたその方は、40代後半の男性Aさんでした。
Aさんは途中入社で役職を希望している方だったようで、早々に各部署への研修に行くことになったのです。
見た目は小奇麗で、髪もいつも撫でつけており、いかにも仕事が出来ますといった感じで、最初の印象こそ良かったのです。
しかし、数日一緒に過ごしていると、かなり厄介な人だということが分かってきました。
「お茶汲みや資料のコピーは女性の仕事でしょ?」
そんなことを平気で口にし始めたからです。
私の職場は、始業前に簡単な清掃を行ってから業務に取り掛かるのですが、それさえも「掃除なんて女性か新人がするものでしょ」と手伝おうともしないのです。
いつも穏やかな同僚が「いや、研修生なんやからあんたが率先してしぃな」と悪態をつくほど、周りの顰蹙をかっていました。
しかも女性に教わりたくないのか、次第に私や他の女性のスタッフからの指示を無視するようになり、部署の空気が悪くなってしまっていました。
もちろん、これを見過ごせるはずもなく、それとなく男性スタッフから考えを改めるように言ったりしてもらったのですが、Aさんには効果はありませんでした。
一週間経った頃には完全に部署内の女性スタッフからは総スカンを食らっていたのですが、それにも関わらずAさんの態度は改善されなかったのです。
もう人事に相談しようかと皆で相談していた矢先、Aさんは部署長の逆鱗に触れてしまいました。
なんとAさんは私たちの部署のトップが女性だということを知らず、ちょうど一週間の出張から帰った部署長に「お茶入れてよ」と偉そうに言ったのです。
あまりの態度に激怒した部署長の聞き取り調査によって、Aさんの研修態度などが次々に露見しました。
そして、部署長の報告により、研修は打ち切り。
当然、役職への出世の話も無くなり、もといた部署からも異動になりました。
気持ち的には少しスカッとしましたが、なんであのような考え方の方が途中入社出来たのか不思議だと、部署のみんなで首を傾げた話でした。
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