<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:40
プロフィール:50歳の夫と二人暮らしの主婦です。
義母は70代で、夫の弟と二人暮らし。
コロナ禍が始まった2020年春以降、ずっとステイホームをしています。
今までインターネットは使っていなかったようですが、夫の弟から習い、ネットショッピングやネットスーパーで買い物をするようになりました。
最初のうちは、お米や醤油など重いものを買っていたようですが、徐々にお菓子などの趣向品や趣味のものも買うようになりました。
コロナ禍でサークル活動や手芸教室も中止になり、楽しみがなくなった義母に新しい楽しみができたようで、よかったなと思っていました。
そんなある日、義母から電話がかかってきました。
「元気〜? 実は、コロナに納豆が効くって聞いて納豆のお菓子をたくさん買っちゃったんだけど、食べきれなくなっちゃったの。そっちにもちょっと送るわね〜」
そして後日、結構な量の納豆のお菓子が送られてきました。
こんなにもらっちゃっていのかな...? と申し訳なくなりましたが、納豆は大好きなのでありがたくいただきました。
さらに別の日、「コロナにはビタミンDが良いって聞いたわよ!」といってビタミンDのサプリが送られてきました。
それから徐々に、義母からの贈り物が増えてきました。
「緑茶や紅茶のポリフェノールがコロナを殺菌するみたいだから毎日飲んでね」
「乳酸菌でお腹の中を整えて免疫力をつけてね」
という具合に、贈り物はすべて「コロナに効くらしい」という理由付きです。
お茶やヨーグルト味の乳酸菌タブレットのような食品から、ビタミンC、ビタミンB、亜鉛、ミドリムシなどのサプリまで、我が家には「コロナに効く」、「らしい」ものが徐々に増えていきました。
義母からの贈り物は止まらず、体を強くするらしい漢方や中国茶、ホメオパシーのようなハーブ、さらにはインドの伝統医学で良いらしいスパイスまで、さまざまなものが送られてくるようになりました。
しかし、そんなに贈られても、一気に飲み切れません。
初めは1日にサプリを1粒飲めばOKでしたが、どんどん増えて今では粉末や液体に加えて複数の錠剤を飲まなければいけなくなりました。
良薬は口に苦しなのか、あまりおいしくないものもあります。
ちょっと貰いすぎで申し訳ないし、効果があるのかないのかはっきりしないものにお金を使うのはもったいないと思い夫にも相談しました。
「趣味の活動もなくなっちゃって、やることがなくて暇なんじゃないの〜? そんなに高いものでじゃないし日持ちもするし、悪いもんじゃないからもらっとけば?」
呑気な夫は、あまり気にしていないようです。
もちろん、義母の気持ちはとてもありがたいです。
だけどどれも効果がある「らしい」ものばかりで、日本でも摂取できるようになったワクチンのような特効薬ではありません。
それを買い漁るのはさすがにちょっと散財なのでは...とモヤモヤしています。
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