<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女
年齢:65
プロフィール:主婦です。1歳上の夫と猫と暮らしています。料理は作るより食べる方が好きです。
2020年の初秋のことです。
同い年の友人に誘われ小さな料理教室に行きました。
発酵食品の料理を教えてもらえる教室で、少人数制で1人で全ての料理を作り、料理は全て持ち帰り。
そこまでケアされているなら今の時期でも行っても大丈夫かな? と参加してみることにしました。
会場となる古民家はセンス良くリフォームされ、インテリアもモダン。
キッチンと客席の間に大きなカウンターがドーン! そのカウンターで料理教室が行われます。
とても雰囲気が良く、誘ってくれた友人と「素敵な教室ね!」と盛り上がりました。
さて、料理教室自体は和やかに進んだのですが、薄化粧の陽気な美人先生が時々気になることを言うのです。
「免疫力を高めれば、あの感染症なんてただの風邪」
「市販品は体に良くないものがたくさん入っているから...」
「白い砂糖は体に毒よ」
うーん...これ、昭和の終わりの頃によく聞いたフレーズです。
自然農法の虫のついた野菜、無添加食品の共同購入、あの頃も民家に集まって勉強会なんかやっていたわね...とぼんやり思い出していました。
終盤には、その教室で販売するお茶や調味料の説明タイムもありました。
季節の変わり目に咳の出る体質の友人は積極的に勧められていました。
「このお茶は気管支も強くなるのよ~免疫力も高まるから今の時期にピッタリよ!」
友人はこのお店のファンらしく「おいしいし何となく調子がいいのよ」と一袋うん千円のお茶を購入していました。
私には「女性ホルモンを整えるお茶」などがお勧めされました。
小さなお子さん連れで参加していたママさんにも愛想が良かったです。
「子供を守れるのはお母さんだけなんだから、良い材料を使って小さいうちから良い味覚を育ててあげて!」
そんな風にニコニコ伝え、そのママさんは、市販の何倍もするお値段がついた醤油とオリジナルの発酵調味料を購入していました。
そういえば昔、知人宅でホームパーティーをしながら盛り上がったところで高額な製品を勧められたこともあったなあ...あの雰囲気と似てるな...などといろいろ考えてしまいました。
その人に合った商品を勧めているとも言えますが、今のように健康不安が広まる時期に「健康」とか「免疫」を売りにするのはどうなんでしょう?
子育てで不安でいっぱいのママさんに「子供のため!」と高いものを勧めるのがどうにも府腑に落ちず、家に帰る間もモヤモヤしっぱなしでした。
でも、持ち帰った料理は私がいつも作ったものとは一味違い、主人も「おいしい!」と気に入っていました。
やはり調味料や素材が良いと違ってくる? いやいやでも、ちょっとあの教室は極端な気がするなあ...。
と、おいしいやら怪しいやらで帰ってからも気持ちがグラグラさせられる料理教室でした。
関連の体験記:娘の学費のため...50代・シングルマザーの私がホームセンターで始めた「ハードな副業」奮闘記
関連の体験記:長年連れ添って今さら!? 食事中に夫がテレビを見ながらボソッと「料理が味気ない」
関連の体験記:思い出すだけで涙が。私の高校受験の前夜に「自宅で宴会を始めた父」を未だ許せません...
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。