<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:51
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる自営業の51歳。
2020年の暮れ、友人と飲んでいて「もう、結婚しないの?」と聞かれて思い出した話です。
28年前、23歳の時に6歳年上の職場の先輩と結婚しました。
彼は人当たりが良くて優しい人でした。
付き合う前から職場で彼の悪口を聞いた事はありませんでしたが、一つだけ聞かされていたのは「パチンコが好き」という事です。
休みの日に彼を見つけるなら、パチンコ屋に行けばいいとまで言われていました。
パチンコなんてそこまで夢中になるものか?
冗談半分に受け取っていたのですが、冗談どころではなかったのです。
彼だけが休みの日は100%パチンコに行きました。
まるで仕事のように、朝から私が帰宅するまでキッチリ。
家事を頼んでおいても、もちろんやってくれていません。
新婚早々、家事に非協力的な行動にガッカリしながらも、仕事はしてくれているのだからと考えるようにしていました。
そんな矢先、ひょんなことから彼の借金が発覚したのです。
結婚前に借りていたのですが、理由を聞くと「パチンコに使うため」と答えるではありませんか。
急いで返済しましたが、不信感がむくっと首をもたげました。
そして、一月も経たない頃、職場の同期から衝撃の言葉が。
何と職場のシステムを利用して、彼が100万円の融資を申込んだと言うのです。
彼は別の支社に勤務しており、携帯がなかった時代なので、同期は私に彼宛の伝言を頼もうと思ったらしいです。
寝耳に水で、あまりの驚きに我を忘れて彼を問い詰めました。
すると、しどろもどろで苦笑いをするばかり。
当然、融資はキャンセルしたのですが、ほっとしたのも束の間、彼は更に驚きの行動に出ます。
義両親に、嘘をついてお金をせびるようになったのです。
私が社員旅行のお小遣いをパチンコで使い果たしてしまい、その補填をするために私がお小遣いをくれないと泣きついたそうです。
そんな事を知らない私は、いつもの様に義実家に遊びに行き、冷たくされて悩んでしまいました。
そしてついには家計のお金も盗み出して、パチンコに行くようになりました。
何度か「あれ?」と思って、ある日金額をチェックして仕事に出掛けました。
帰宅してお金を数えると数万円減っていました。
これはちゃんと向き合わなくてはと思い、彼と話をしました。
親へ嘘をついていた事やお金を盗んでいた事を話してくれたのですが、実は盗んだお金は隠していた借金の支払いに充てていたと告げられました。
知らないうちに義両親からは嫌われるし、新たな借金は出てくるし...。
これでは共働きとはいえパチンコ代に振り回される生活がずっと続くように思え、将来が不安になり離婚をしたのです。
ああいう人を「賭け狂い」というのでしょうか。
もしあのまま結婚していたらと思うと、背筋がすっと冷たくなりました。
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