<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:40
プロフィール:50歳の夫と二人暮らしの主婦です。
10年前まで働いていた会社の同期の話です。
同い年で同期入社の彼は、当時からいわゆる「意識高い系」のようなところがあり、ちょっとうざいけれど憎めないキャラでした。
聞いてもいないのに偉人の名言を持ち出して説教をしたり、ビジネス書の内容をYouTuberのように喋って知識をひけらかしたり。
面倒な性格でしたが社交的で、私のように辞めたメンバーにも積極的に声をかけて同期会を企画するような幹事タイプなので、ありがたい一面もありました。
そんな彼は3年前、夢を叶えると言って単身で海外に移住しました。
現地でも楽しくやっているようで、SNSに海辺やバーの写真をアップしたり、一時帰国の際は大量のお土産とともにいかに海外生活が良いものかを語っていました。
うざキャラは相変わらずでしたが、見知らぬ土地に飛び込んで頑張る姿勢は尊敬できるし、基本的には気の良いヤツなので、楽しくやっているようで何よりだと思っていました。
そんな折にコロナ禍となり、彼の様子が少しずつ変わってきました。
彼の移住した国は、他の国と比べて新型コロナウイルス被害が比較的小さいと言われている国です。
彼は日本に帰国せずにずっとその国に残ったのですが、事あるごとに「日本は大変だね〜。日本に比べたらこっちは安全!」とアピールしてくるようになりました。
SNSは日本政府のあり方や対コロナ政策への批判、自分のいる国の安全アピールで埋め尽くされ、日本を小馬鹿にするような発言もするようになったのです。
「日本と違って僕たちは団結してコロナを乗り越えようとしている」
自分が住んでいる国の感染者が少ない時は積極的に日本たたきです。
しかし、自分が住む国で感染者が増えてくると手のひらを返します。
「日本は動揺しすぎ、多くの人にとっては風邪と同じなのに」
まあとにかく、日本を批判せずにはいられないようです。
そして、日本への批判はやがて日本人への批判になっていきました。
「対策ができていないのに大袈裟に騒いでバカみたい」
「コロナにも対応できない指導者を選ぶのは国民のレベルが低い」
など、攻撃的でネガティブな発言ばかりするようになりました。
今までは、多少自慢げでも明るい内容だったので嫌ではなかったのですが、コロナ禍でただでさえストレスが溜まっている時に悪口を見たくありません。
もしかしたら彼も未知のウイルスへの恐怖と戦っているのかな、あんなに攻撃的になってしまうのは不安だからで、強がっているだけなのかな...? とも考えられます。
ですがやはり、攻撃的なネガティブ発言を見るとうんざりします。
そんな彼は最近、私たちがあまり反応しないからなのか急にすり寄ってきました。
「久しぶりにオンラインで同期会しよう!」
そんな連絡が頻繁にきます。
気乗りしないので「ちょっと最近家のことが忙しくて、また連絡するね」と言ってその場を濁してしまいました。
20年近く続いている仲間ですが、今はちょっと距離をおきたいな...ともやもやする毎日です。
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