仕事の電話があり「静かにしてて」と伝えたら30分「微動だにしない」母。実は悲しい理由が...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:三毛猫
性別:女
年齢:53
プロフィール:母と1週間過ごしたことで、母の普段の生活が垣間見え思わず涙が。しかし最後はスカッとな展開となりました。

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怒りっぽい父が、実家を1週間ほど空けることになりました。

こんなチャンスはめったにない...ということで、早速母を自宅に招き、1週間を共に過ごすことに。

その日のために可能な限り仕事もセーブして。

母も私もウキウキ&ニコニコでした。

日中の我が家は私以外全員外出ですので、二人だけの自由な時間です。

一緒にご飯を食べたり、一緒にお出かけしたりと、まるで毎日が女子会みたいな楽しい時間でした。

そんなある日、私の仕事のクライアントから電話がかかってきました。

普段、仕事の連絡はメールがほとんどで、電話なんて滅多になりません。

なにか緊急な要件だろうな、と思い、母に「ごめんね。仕事の電話なの。ちょっとだけ静かにして待っててね」と、伝えて電話に出ました。

母は「分かった分かった」と言いながら私の目の前の椅子に腰掛け、ニコニコしながらこちらをずっと見ています。

電話の用件は資料の修正と送信依頼。

3分ほどの通話を終え、早速対応に取り掛かりました。

パソコンを開きつつ母の方をちらっと見ると、相変わらず同じ姿勢で椅子に座っています。

そこで「もう大丈夫よー」と伝え作業を続行しました。

この作業に要した時間は約30分。

なんとこの間、母は一言も話そうとしないのです。

いや、それどころか、一切動こうともしませんでした。

「いったいぜんたい、母はどうしたんだ?」と思い、「どしたの?」と声をかけると、驚きの返事が返ってきたのです。

「動くと椅子の音がするでしょ。新聞をめくっても音がするし、本だって同じでしょ。だから、静かにしないといけない時はずっとそのままでいることにしているの」

最初は冗談かと思い、「まるでだるまさんが転んだ、だね」なんて笑いながら話していました。

しかし、母のこの一言で状況は一変したのです。

「家ではね、音を出すとお父さんが凄く怒るから」

なんと、私が仕事をしている間中、母が全然動かずに過ごしていたのは、父と母との普段の生活が関係していたのです。

私の父は、自分がテレビを見たい時、あるいは電話したい時など、母に向かって「静かにしてろ!」と言うみたいなのです。

これ自体はある意味仕方ないとも思えるのですが、父の要求はちょっと度を越していました。

母が出す音にはとにかく目くじらを立てるみたいです。

キッチンで料理する音、洗濯物を叩いて干すパンパンの音、あるいは新聞や雑誌をめくる音にでさえ敏感に反応して、「終わるまで静かにしてろ!」と強い口調で言うのだそうです。

それならば自室に移動しようとドアを開けると、今度は「ドアの音がうるさくて聞こえなかった」と言われるのです。

そんな嫌味を一日中ネチネチと。

母はこれに対抗するために、「静かにするときは一切動かない」ことにしているのです。

「静かに」と言われたら、何時間でもそうしていられるのだと笑いながら話してくれました。

この習慣が身についてしまい、我が家でもじっとして過ごした母。

これを聞いた途端、父の暴君ぶりにムカつきすぎて涙が出てしまいました。

しかし、泣いてばかりはいられません。

父の帰宅と共に母は自宅に戻るのですから。ここは父との話し合いが必要です。

そこで夫にひと肌脱いでもらうことにしました。

と言うのも、実は父は夫のことを「怖い存在」と認識しているみたい。

色々あって今は夫が完全にマウントを取っている状態なのです。

ですので、夫のワンフレーズ「話があります」を聞くだけで戦意喪失。

逆らうような事はしないのです。

そんなわけで、「お父さんが静かにしてほしい時は、お母さんはお部屋に移動で良いですよね」と、夫の一言でこの問題はサクッと解消したのでした。

辛さ一転、見事一件落着となった出来事でした。

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