「来れたら来て」「お子さん元気ね」ってどう受け取る? 県を跨ぐと異国の常識がありました...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:大家ぽん子
性別:女
年齢:64
プロフィール:土地柄の違い、今になれば楽しい思い出です。

「来れたら来て」「お子さん元気ね」ってどう受け取る? 県を跨ぐと異国の常識がありました... 13.jpg

64歳の主婦です。

ある日、手紙を書きながらテレビを見ていたら、地方に注目したテレビ番組が放送されていました。

「行けたら行く」が関東と関西ではニュアンスが違うそうですね。

関東だと「行かない」と「本当に都合がついたら行く」が半々くらい、関西だと「行かない」がほとんどだそうです。

そして若い時の苦い経験を思い出しました...。

それは「社交辞令を真に受けてホイホイ集まりに参加していたら、実は歓迎されていなかった」ことです。

慣れない土地であれはつらかった!

あれは私が29歳くらいの頃のことです。

主人の出向で、短期間だけ西の歴史のある地区に住むことになりました。

社宅ではありましたが、それほど大きな規模でもなかったので、社宅以外の近所の人との付き合いもある、そんな場所でした。

引っ越したことが分かったとたん、近所の小学生が「おばちゃん、引っ越してきたの~?」と声をかけてくれました。

こっちの人はさすが社交的だなあ! と驚いたのが第一印象でした。

また、引っ越してしばらくした時、近所の方が声をかけてくれました。

「〇〇(主人の会社)の人なら△△から来たんでしょう?」

「お子さん何歳? 元気ねえ」

「心細いでしょうし、分からないことがあったら聞いてね」

ニコニコとそう声をかけてくれました。

ついでに公民館で地元の子供が集まる会があるので「来れるようなら来てみたら?」と呼んでくれたのです。

主人にどうしたものか相談すると、「せっかく誘ってもらったんだし、行ってみたら?」とのこと。

そこでいざ行ってみると「あなた誰!?」のような雰囲気で、明らかに遠巻きにされていました。

え? 私呼ばれていなかったの!? とモヤモヤしながらしばらく置物状態。

しばらくして子供がちょっとむずがったのをいいことに「お騒がせしそうなので帰ります」と退散しました。

その後も「来れたら来て」「お忙しい時は無理しないで」の罠で何度か気まずい思いをしました。

この地区では「一応声はかけるけど、来なくて良いよ」という遠回しなお断りだったそうです。

「お子さん元気ね」も「ちょっと静かにしてほしいわ」の遠回しな言い方だったそうで...。

鈍い私も何度目かでさすがに気づき、ホイホイ参加しないようになりました。

すっかり落ち込み「あのご近所さん、親切に見えたのに...」などと疑心暗鬼にもなってしまいました。

その後生活に慣れてくるにつれ、社宅の中で良い友人ができ、その友達から地元でのお付き合いの輪が広がって、この土地での生活はとても楽しいものになりました。

今も年賀状のやり取りのある人が何人もいるくらいです。

でも、その土地の雰囲気などがわかるまでは慎重に過ごした方がいいなということを身をもって体験し、「狭い日本とはいえど、県をまたげばそこは異国」だと肝に銘じた出来事でした。

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