<この体験記を書いた人>
ペンネーム:youhei514
性別:男
年齢:41
プロフィール:結婚11年目の41歳会社員です。妻40歳、娘8歳、息子6歳の4人家族で、ごく平凡な家庭環境です。
先日、年末の大掃除をしている時に、棚の奥から結婚式の写真と受付の机に飾ったオブジェが出てきました。
9年も前のことになるのですが、当時の色々と大変だった記憶が蘇ってきて懐かしい気持ちになりました。
当時は私が32歳、妻は31歳でした。
当初、結婚式を挙げようとしていたのは2011年3月。
ですが式予定の数日前に起こった東日本大震災の影響で延期になりました。
それまで進めていた準備が一旦白紙になり、社会情勢を考えてやむなく中止かと思っていました。
しかし、ブライダル会社の担当者や友人の支えがあり、何とか同じ年の5月に行なえることになりました。
期待と不安入り交じりながら再び準備を進めていたなか、式の数日前に妻が突然、こんなことを言い出したのです。
「式前日に〇〇(某男性アイドル)の舞台のチケットが手に入ったんだけど、行っちゃダメかなぁ?」
妻が長年追っかけをする程、そのアイドルファンだったのは知っていたのですが、さすがに前日は最終の段取り確認や打ち合わせが残っています。
「今回は諦めてまたの機会にしてほしい」
そう伝えたところ、納得いっていない様子でしたが、渋々私の意見を受け入れてくれた...と思っておりましたが、式の前日になってやはりあきらめが付かなくなったようです。
「やっぱりあきらめきれないから行く!」
始めは諭すように説得していた私ですが、あまりにも聞き分けがないので、段々ヒートアップし、最後は大声での口論に発展。
「舞台に行かせてもらえないなら結婚式なんてやらない!」
「勝手にしろ! こっちだって結婚式前に他の男見てキャーキャー言うような奴とは結婚式なんて出来ない!」
もうお互い意地になってどうにもなりませんでした。
結局、妻はなかば強引に舞台を観に行ってしまい、最終打ち合わせは私だけですることになったのです。
帰宅後も悪びれた様子を見せない妻にイライラしていましたが、前日から泊まりに来ていた妻家族になだめられ、納得がいかないまま式当日を迎えました。
早朝の澄み切った青空を見て少し気が和らいだのですが、まだどこかでモヤモヤした気持ちを抱えたまま、2人とも着替えが終わり、準備は完了しました。
そして、チャペルでの挙式が始まりました。
神父様のお言葉を頂戴して最後に
「誓いの口づけを!」
と言われた時に、ふとイタズラ心が芽生えてしまいました。
そのまま微動だにせずにジーっと睨みつけて、自分の怒りを目で訴え続けました。
おそらく10秒程度続き、妻もどうしていいか分からず、会場もザワザワし始めてきたところ...。
「早くキスして下さい!」
と神父様に怒り気味に言われたところで、ようやくヴェールをめくって誓いのキスをしました。
それでちょっと満足した私。
その後の披露宴は滞ることなく進め、新郎最後の挨拶までをしっかりと務め上げました。
当然、披露宴終了後に妻から文句を言われました。
「怒っているのは知っていたけど、何も誓いのシーンで晴らすことないじゃない!」
と怒られ、ちょっと大人げないという自覚もあった為、素直に謝罪しました。
その後の2次会で、友人たちには事の顛末を説明し、笑って納得してもらいました。
今思い出しても、自分の幼稚な行動に恥ずかしい気持ちになります。
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