あんなに穏やかな人にまさかの地雷が。激怒を招いた何気ない一言って?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:おかあ
性別:女
年齢:46
プロフィール:夫(41歳)と中2男子と小5女子の2人の子どもと暮らす、まだまだ子育て真っ最中の会社員です。

あんなに穏やかな人にまさかの地雷が。激怒を招いた何気ない一言って? 25.jpg

人によって何が地雷になるかというのは本当にわからない、という体験です。

以前働いていた会社に、40代のA子さんという先輩がおられました。

A子さんは、上司からの無理なお願いにもいつも笑顔で対応し、時々職場に手作りのお惣菜やお菓子を持ってきてくれるような、穏やかで料理上手な人でした。

ある日の終業後、A子さんが「皆さんでどうぞ」と手作りの白かりんとうをくれたので、A子さんを囲んでみんなで頂くことにしました。

とても美味しく頂いていたのですが、一緒に食べていた同僚のうちの1人が何気なくこんなことを言ったのです。

「白かりんとうも美味しいけど、私は黒糖が好きだから黒かりんとうの方が好きかな」

その発言がきっかけで、みんなも「確かに黒も美味しいよね」と話し始めたのです。

すると、A子さんが今まで見たこともないような鬼の形相で怒りだしたのです。

「もういいです。皆さん無理に食べて頂かなくて結構です!」

そう言い捨てて、1人で帰ってしまったのです。

突然の出来事に、どうしよう...とみんな焦ったのですが、翌日には何事もなかったかのように、いつもの穏やかなA子さんに戻っていたので一同安心していました。

しかし、そう思っていたのは大間違いだったのです。

それ以降、A子さんが会社に手作りの食べ物を持ってくることはなくなり、最初に黒かりんとうが好きと言った同僚は、A子さんから無視されるようになったのです。

その他のことについては何も変わりませんでした。

A子さんの穏やかで丁寧な仕事ぶりはそのままで、私たち後輩にも優しく接してくれました。

そんな穏やかな姿を見ていると、余計にあの時のA子さんの怒りぶりが異様に思えました。

たかがかりんとうのことで、そこまで怒らなくていいのに、と思ってしまうのですが、何か本人にしか分からない理由があるのでしょう。

料理に自信のあるA子さんにとっては、せっかく作ってきた白かりんとうより黒かりんとうが好きと言われたことで、料理の腕まで否定されたように思ってしまったのかも知れません。

それとも親切心で作ってきたのにケチをつけられたと感じ、激怒したのでしょうか? 

あれこれ考えてみましたが、全ては推測の域を出ないことです。

人にはその人にしか分からない地雷みたいなものがあり、それを踏まれると、どんなに良い人でも怒ったり、傷ついたりしてしまうのだと実感しました。

今回はたまたま同僚がA子さんの地雷を踏みましたが、もしかしたら私や他の誰から踏んでいたのかもしれません。

いくら気をつけていても、無意識のうちに、何の悪意もなくそうなる可能性があるのですから。

この出来事から何年も経ちますが、ふとした時にA子さんの怒った顔を思い出し、軽はずみなことを言わないようと自分を戒めています。

関連の体験記:工場の夜勤のパートで、60歳の同僚女性が突然倒れて...「明日は我が身」と感じた恐怖体験
関連の体験記:「コーヒー代貸して」休憩のたびに借金して返さない50代同僚。撃退作戦の結果...「思わぬ効果」が!
関連の体験記:「抱っこさせてくれるの?」名家に嫁ぎ、劣等感にまみれた私の前で、初孫を抱いて涙ぐんだ義母

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP