不動産のピンチで助けてくれたのは、「平凡」と思っていた母。その意外な過去と秘密に驚き...!

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:52
プロフィール:専業主婦の妻と子供2人の4人家族の父です。単身赴任中で月1、2回自宅に戻る生活が3年ほど続いています。

不動産のピンチで助けてくれたのは、「平凡」と思っていた母。その意外な過去と秘密に驚き...! 24.jpg

最近、新型コロナの影響で在宅勤務や家飲み等で自宅にいる時間が増えた反動で、騒音等での近隣トラブルが増加しているというニュースをよく見聞きします。

その時ふと、7年前に念願の注文住宅を建てようした時にトラブルに巻き込まれたこと、そして意外な過去を持っていた母に助けられたことを思い出しました。

当時、私は40代半ば。

そろそろ自分の家を欲しいと思っていたのですが、ちょうど住んでいた社宅近くに、古家付の土地が売り出されていたのをチラシで見つけました。

早速家族で見に行ったのですが、全員ここがいいと意見が一致。

人気エリアだったので他の人が買わないうちにと急いで契約し、夢を膨らませながらハウスメーカーにプランを依頼、こだわりの詰まった間取りが出来上がりました。

ところが、いざ着工という時になり、隣家から言いがかりのようなクレームを付けられ、工事が完全にストップしてしまったのです。

ハウスメーカーの担当者が近隣の方に状況を聞いてまわったところ、その古家は以前から隣家による嫌がらせを受けていたそうです。

それに辟易した元の持ち主が売却しようとしたものの、隣家の嫌がらせを受けてなかなか買い手がつかなかった、いわくつきの物件だったということが分かりました。

購入を急ぐあまり、事前に良く調べなかった自分のうかつさを悔やんでも後の祭りです。

ハウスメーカーからは、工事を続けるためには巨額の対策費が必要と言われました。

家族もこんな隣人がいる場所に引っ越したくないと言い出したため、泣く泣く多額の損失を出しながら土地を売却することになりました。

しばらくの間ショックから立ち直れずにいましたが、その後、別の場所で偶然気に入った土地を見つけることができました。

前回のこともあり慎重に住環境を調べましたが、近隣にお住まいの方も問題ないようであり、今度こそは良い家をと購入を検討し始めました。

しかし、出てきた見積もりは完全に予算オーバー。

前回の損失さえなければ買えたのに、と思うと怒りと悔しさでいっぱいになりながら、もう注文住宅を建てることは叶わないのか...と途方に暮れていたのです。

その時、妻からいきさつを聞いていた私の母から連絡があり、足りないお金を出してくれると言ってくれたのです。

しかし、父は普通のサラリーマンですでに定年退職しています。

両親は年金収入しかなく、母もずっと専業主婦だったので、「正直そんなお金がどこにあるのだろう?」という疑問の方が先に湧きました。

すると、実は母は私が幼稚園に入るまで外資系の製薬会社で働いており、父以上の収入があったこと。

その収入で買っていた株や土地が、バブル景気で高騰してかなりの高値で売却できたこと。

そして、そのお金の大半はまだ手付かずで残っていることを話してくれました。

「このことは、お父さんは全く知らないから黙っててね。これを出してもまだ〇〇〇〇万円は残ってるから」と涼しい顔で話す母。

感謝しつつも、質素な生活を送っていた母の意外な一面に驚きを隠せませんでした。

その後、私たちは無事に家を建てることができ、お互いの両親を喜ばせることができました。

あれから時が経ち、もうすぐ80歳になる母ですが、今も散財することなく慎ましい生活を続けています。

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