<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:43
プロフィール:夫と2人の子どもとの4人家族。義父母のお店を手伝いながら、義父母と半同居生活をしている主婦。
テレビの旅番組でハワイの特集があると、ハワイに留学した時の失恋を思い出します。
私は短大1年生(19歳)の時に初めて訪れたハワイがとても気に入り、旅行ではなく「住んでみたい」と思いました。
そして、短大を卒業後1年間働いて滞在資金を貯め、22歳になる前にハワイに半年間住んだのです。
就業ビザがないため学生ビザを取得し、大学の外国人向けのカリキュラムを受講することにしました。
当初は大学の寮に住む予定でしたが、寮の空きがなく入寮できず、大学の事務員さんのアドバイスで、同じように入寮できなかった日本人の女の子2人と一緒に部屋を借りることにしました。
ハワイは観光地ですが日本に比べると治安は悪いからと不動産会社に勧められ、警備員が24時間在中し、セキュリティがしっかりしているコンドミニアムに住むことに。
そのコンドミニアムは、ワイキキの中心街の外れにあり、各国からの長期滞在者が多く、日本人は私達だけのようでした。
エレベーターなどで遭遇する住人の人達は皆優しくて、コンドミニアム内は安全でしたが、不動産会社の人が言っていたように夜は常にパトカーのサイレンが鳴り響いていました。
それでも、若かった私にとっては怖さより新鮮さが上回り、毎日を楽しんでいました。
そんなハワイでの生活に慣れた頃です。
いつものように洗濯をしようと、各階に常設されているランドリー室に向かって歩いていると、前から来たイケメンの白人男性が笑顔で「ハイ!」と挨拶をしてくれました。
その瞬間、私は彼に一目惚れ! 部屋に戻り、ルームメイトに話しましたが、2人共「そんなイケメンは見たことない」と言います。
それからの私は、彼にまた会えないかなと、用事もないのにコンドミニアムの中を歩き回っていました。
しかし、彼にはその後全く会えず「きっと住人じゃなくて、友達の家に遊びに来た人だったのかも」と諦めかけていた時です。
私達の住むコンドミニアムの前で発砲事件があり、私は14階だったのでベランダから様子を伺っていました。
すると隣の部屋のベランダに人の気配を感じ、見るとあの彼がいたのです。
偶然にも彼は私達の隣の部屋の住人でした。
それから、彼と彼のルームメイトの30代の男性と20代の男性とも話すようになり、少しずつ仲良くなることができました。
彼らはアメリカ中のウインドサーフィンの大会に出場していて、ハワイで開催される大会に出場するために滞在しているようでした。
ホームパーティーに呼んでもらったり、皆で海に行ったりするうちに私は彼のことが、どんどん好きになっていきました。
「もう告白しちゃいなよ」
ルームメイトに乗せられて、私は次に皆で遊ぶ時に告白することを決意しました。
ところが決意して数日後、学校から戻り、閉まりかけたエレベーターに慌てて乗ったのですが、なんとそこで彼と、彼のルームメイトの30代の男性がキスをしていたのです。
その瞬間私は、気まずさと失恋を一度に味わい、しばらく立ち直れませんでした。
しかし、彼は私の気持ちは知らないため、以前と変わらずフレンドリーに接してきます。
私は彼への思いを断ち切れないまま、普通に接する努力をしなければいけませんでした。
数週間後、彼らは次の大会に出場するため、ハワイを去ってしまい、私もその1カ月後には帰国。
でも、その後半年ほどは、彼と遊んだ時に撮った写真を見ながら、彼のことを思い出していました。
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