<この体験記を書いた人>
ペンネーム:おかあ
性別:女
年齢:46
プロフィール:夫40歳と中2男子と小5女子の2人の子どもと暮らす、まだまだ子育て真っ最中の会社員です。
コロナ禍で海外ではドライブインシアターの人気が再燃しているというニュースを家族で見ていたら、11歳の娘が「ドライブインシアターって何?」と訊ねてきました。
「外に大きなスクリーンがあって、車の中から映画が観られるようになっていて、音は映画用のラジオチャンネルに合わせるとカーステレオから聴こえるようになっているんだよ」
そう説明してやりながら、そうか、今はもうドライブインシアターって日本にないんだよねぇと少し寂しい気持ちになりました。
そして25年ほど前、まだ私が大学生だった頃のドライブインシアターでのおバカな出来事を思い出していました。
当時は各地にドライブインシアターがあり、車1台につき3000円程度という手頃な価格と、車内で2人きりで映画が観られるということからデートの定番になっていました。
しかしその頃、金なし男なしだった私達友人グループは、安く映画を観たいがために、友人の父親のワゴン車を借りて7人でドライブインシアターに行くという無謀な計画を実行しました。
少し考えれば分かりそうなものですが、案の定、1列目の2人にしかスクリーンは観えません。
2列目、3列目に座った私達はぎゅうぎゅう詰めで身をよじらせながら、前列の座席の隙間から映画を観る羽目になってしまいました。
そこで、「1列目の2人だけズルい! スクリーンが観えるぎりぎりまでシートを倒して!」と猛抗議し、1列目はシートを倒し軽く腹筋をした状態。
そして2列目が少し猫背気味に座り、3列目がその間の隙間に膝立ちして座って観るという、外から見れば組体操のピラミッドの様な姿で映画を観ることになりました。
周囲の車はカップルだらけで、肩を寄せ合い甘い雰囲気で映画を観ているというのに、いい年した私達は何をやってるんだという虚しさが社内に漂います。
体勢があまりに苦しくて映画のストーリーは全く入って来ず、観終わった後には疲労感しか残りませんでした。
「もう二度としないわ! 彼氏さえいればこんなことにはならなかったのに! ちっきしょー!」
友人達とブツブツ言いながら帰ったのを今でも覚えています。
どうしてそこまでして映画代をケチろうとしたのか今では謎です。
本当に無謀なことをしたと思いますが、若さゆえの笑える思い出の一つです。
さんざんな思いはしましたが、ドライブインシアターがまた見たいな、復活して欲しいなぁと思いました。
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