<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:52
プロフィール:今年52歳の兼業主婦。先日運転免許証の更新に行きました。
2020年で52歳になった私。
先日、運転免許証の更新でゴールド免許を頂くことが出来ました。
最初にゴールド免許を頂いてから早25年ほど経ちましたが、その間違反や事故などもなく、ゴールド免許でい続けることが出来ています。
そして、その免許証を見る度に亡くなった父(享年71歳)と運転の練習をしたことを思い出します。
私の父は寡黙な人で、とても真面目な人でもありました。
免許も最期までゴールド免許で、優良運転者だったという表彰も受けていました。
私は20代に入ってから教習所に通い、免許をとりました。
免許が交付された次の日、父の仕事が休みだったので母から「お父さんと運転の練習に行って来たら?」と言われ、初めて自分の家の車を運転しました。
当時はほとんどがマニュアル車だったので、教習所の車と違うこともあり、エンストを起こしそうになりながらなんとか家を出発しました。
出発するとすぐに助手席に座っていた父は、左手でアシストグリップ(乗車する時などに使う、ドアの上についている取っ手)を握り、右手でサイドブレーキを握りました。
左手は分かるのですが、なぜ右手でサイドブレーキを握るのか不思議に思い聞くと「危ない時にいつでも止まれるように」と言われました。
この時、正直むっとしたのを覚えています。
確かに初心者ではありましたが、「一応教習所にも行って免許証もとってるのにそんなに信用がないの?」という気持ちでした。
ただ厳しい父は、私が停車した時以外は絶対にサイドブレーキから手を離しませんでした。
また左折時の確認などが甘いと隣から怒鳴ってきたり、走る時は中央線ではなく外側の線が運転席から見た時フロントガラスの中央に来るようにしなさいと何度も言われます。
あまりにうるさいので、私は父との練習がすっかり嫌になっていました。
しかしその後も、しばらくの間は父が休みのたびに運転の練習に行くことになり、その度に父にサイドブレーキを握られるのが嫌で仕方ありませんでした。
しかし、長年車に乗っていて、分かったこともあるんです。
左折時にしっかり確認していなければ、すごい勢いで走ってきた自転車にぶつかっていただろうなということがありました。
また、外側線を中央に見ることで、自然とキープレフトを維持できるような運転ができるようになっていました。
ちなみに、「外側線を中央に見る」というのは、父と私だけに通じる感覚的なことかもしれませんのでご注意を。
対向車線の車とぶつかると危ないから、キープレフトを心がけること。
そして、その際は歩行者や自転車に注意すること。
父が言いたかったのはそういうことだと思うし、運転しながらそれが大切だと身をもって感じてきたからこそ、無事故無違反のゴールド免許を維持できたのだと思います。
嫌な時もありましたが、運転に厳しかった父には本当に感謝しています。
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