動物が苦手なのに...。仕事場で「社長の息子の犬」の面倒を見ることになって訪れた「苦行と変化」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ゆらら
性別:女
年齢:52
プロフィール:知り合いの口利きで、60代の社長夫婦と30代の息子さん夫婦で経営する小売業者に勤めていました。

動物が苦手なのに...。仕事場で「社長の息子の犬」の面倒を見ることになって訪れた「苦行と変化」 20.jpg

今から5年前、生活雑貨の仕入れ販売をしている家族経営の会社に勤めていた時の話です。

社長さんもその奥さんも、その下で働く息子さん夫婦も顔見知りだったので、気楽に働けて助かっていました。

少し慣れてきたなと思っていた頃、突然息子さんが仔犬を飼い始めたと言って事務所に連れてきました。

生まれて間もないトイプードルです。

小さくて可愛かったのですが、私は昔から動物が苦手。

恐る恐る触っていたところ、後ろで家族会議のようなものが始まりました。

息子さん夫婦は会社の近くに住んでいるのですが、2人とも仕事で家を空ける間、仔犬を家に置いてくるのが可哀想だと言うのです。

それで会社に連れて来て面倒を見たいとのこと。

社長さんはここは仕事場だから連れて来るなと言い、奥さんは可愛いけど毎日連れて来るのはちょっと...という感じ。

息子さんはお嫁さんが可哀想だと言うからとほぼ決定のような言い方。

私は動物が苦手だと伝えることができず、決まってしまえば慣れるしかないと必死で仔犬を触っていました。

結局、奥さんが「子供のうちだけなら」と折れたので社長さんも渋々OKとなり、その日から息子さん夫婦と一緒に仔犬が来ることに決まりました。

翌日、出社すると既にケージは意味をなしておらず、仔犬は仕事場をチョロチョロと歩き回っていました。

小さ過ぎて気付かず踏み付けてしまいそうになり冷やっとしたり、作業中に出たゴミを口に入れそうになったり。とにかく目を離すことができません。

社長さん達は今までに犬を飼っていたことがあるので、細かい事はいちいち気にしていない様子。

息子さん夫婦も気にせず仕事をしていました。

でも動物など飼ったことがない私は、仔犬の行動全てが気になって仕事が手に付きませんでした。

あまりにも気にし過ぎて、仕事帰りにスーパーで買い物中に足元に気配を感じ(もちろん気のせいなのですが)、ドキッとして振り返ってしまったこともあるくらいでした。

でも日が経つにつれ、社長さん達は私が苦手にしていることに気付いたようで、仕事の邪魔にならないようにとケージに入れてくれました。

お蔭で少し落ち着いて仕事ができるようになったのです。

小さかったトイプードルは、少しずつ成長していくうちに、今度は誰彼構わず吠えるようになりました。

私も少しずつ慣れてきたのですが、誰もしっかり躾をしないので、とにかくいたずらをするし吠えるのが気になりました。

仕入れの仕事の都合で一日に何度も業者が出入りするのですが、その度に敵が来たかというような勢いで吠えるのです。

歯を剥き出しにして、信じられないくらい可愛くない顔でした。

私はその顔を見るのが嫌で、そして何より仕事で訪れる人達に嫌な思いや怖い思いをさせていないかと心配で、人が出入りする時は必ず捕まえて抱いていることにしました。

最初は気が立っている所を捕まえたのでガルルと私にも怒って来て怖かったのですが、慣れてくると抱いていたら落ち着くようになりました。

結局、事務所を誰か訪れた時は必ず私が抱いていることになっていました。

おもしろいことに、当初は恐る恐る触る程度だった私が、気付くと普通に抱っこして膝に載せたりしていました。

あまりにいたずらが過ぎる時は叱ったりもしました。

それ以来、近所で散歩している犬が近付いても怖くないし、触れたりもします。

自分にとっては本当に意外な変化でした。

引っ越しがきっかけでその仕事は辞めたのですが、今でも事務所に顔を出すと思いっ切り尻尾を振って飛んできてくれるので、可愛く思えます。

当時は大変でしたが...今では良い経験ができたと思っています。

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