<この体験記を書いた人>
ペンネーム:カルビー
性別:女
年齢:53
プロフィール:バツイチで子供はおりません。2014年に離婚し、楽しい独身生活満喫中です。
先日、法事で親せきが集まった際、甥っ子(23歳)が結婚するという話を聞きました。
「結婚式は色々準備があるから大変だよねー」などと話しつつ、私の結婚式でのモヤモヤする出来事を思い返していました。
そう、あれは忘れもしない2000年の春。
かれこれもう20年も前の話になります。
私は当時33歳で、ひょんな事からご縁があって結婚する事になり、その頃忙しくなり始めた仕事の合間を縫って、引き出物や席次表の作成など結婚式の準備に追われていました。
そんなある日夫(当時35歳)がこんなことを言ってきたのです。
「あのさ、そっちの親族は結婚式みんな着物で参列するでしょ? できれば洋服にしてもらえないかな?」
「別に全員着物じゃないと思うけど、なんで着物じゃいけないの?」
「こっちの親族はみんな着物持ってなくて洋服で行くから、バランス考えて洋服にしてもらってって母親(当時59歳)が言ってるから」
この時点で何言っているの? って感じですよね。
その時は「そんな事にいちいちこだわるもの?」と釈然としませんでしたが、新婚旅行で休暇を取るため仕事が忙しいこともあり、正直あまり深く考えませんでした。
数日後、電話で母親(当時62歳)に夫の意向を伝えました。
「お母さん、申し訳ないんだけど叔母さん達に、私の結婚式に洋服で来てもらうようにお願いしておいて」
「連絡しておくけど、姉さんたちに洋服買いに行ってもらわなくちゃならないなー」
母は少し困った様子でした。
いよいよ結婚式当日になり、ちょっと信じられないような事が起こりました。
式の最初は気が付かなかったのですが、ふと見ると新郎側の親族は全員着物を着ているではありませんか。
まあ、冷静に考えてみれば親族が全員着物持っていないっていうのも中々珍しい事ですよね。
やられた! というよりも開いた口がふさがらないと言いますか、だまし討ちにあったような気分でした。
式の最中に義母(当時59歳)に話しかけられても、ひきつった笑顔しか返せませんでした。
そのまま新婚旅行に行ったので旅先でもめないよう、とにかく結婚式での出来事は考えないようにしていましたが、旅行から帰った後、満を持して聞いてみました。
「ねえ、結婚式の時のことなんだけど、なんで私の親族は着物ダメなのにそっちはみんな着物だったの?」
「だって母親がそうしてもらうようにってしつこく言ってきたからさぁ」
「理由は何なの?」
「ウチの方が格上って事にしたかったみたい」
「......」
叔母さん達にお願いして洋服買いに行ってもらったのは何のためだったのでしょう?
後日、母に聞いた所によると、叔母さん達はわざわざ百貨店のある大きな街まで出かけて洋服を購入してくれたそうです。
本当に今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そもそも、結婚式の参列者が着物か洋服かで格上か格下か決まるって、一体いつの時代の話なのでしょう?
私の父親の実家が着物店なので、良い着物を着て来られたら困るとでも思ったのでしょうか? 大変な家に嫁いでしまったと当時は悩みました。
今は離婚して交流はありませんが、世の中色々な考え方、感じ方をする人がいるものだなぁと身に染みた出来事でした。
関連の体験記:2台あった車を1台にしたら...結婚10年、40歳夫の「知られざる一面」が!
関連の体験記:ああ、私の前だけ「華やかな御膳」だよ。外食で義両親の「好きなもの食べて」に注文した結果...
関連の体験記:「月に一度は泊まりにおいで。楽しいわよ」70代の義母から突然の提案。夫は快諾したけど...
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。