<この体験記を書いた人>
ペンネーム:おこめ
性別:女
年齢:45
プロフィール:夫・子供二人・パート勤務。
うちの近所には毎月のようにおすそ分けをしてくれる60代のFさんがいます。
10年くらいの付き合いになりますが、とても親切でうちの子たちのことも可愛がってくれます。
うちの子たちも「Fのおばさん!」と懐いています。
Fのおばさんの旦那さんは亡くなっていて、お子様も家庭を持ち、一人暮らしをされています。
ご実家は青森だそうで、青森できたお野菜やお米をおすそ分けしてくれます。
また、旅行に出かけると必ずお土産を買ってきてくれます。
とても有難いのですが、お返しするものがないと困りますよね。
「うちにはお返しするものはないんで申し訳ないです」
「いいのよ~」
とFさんは満面の笑顔。
育ち盛りの子がいる我が家にはお野菜やお米のおすそ分けはとても有難かったです。
そんなある日、うちの母が高級なオリーブオイルを2本買ってきてくれました。
私にはとうてい出せない金額です。
親に買ってもらったものなのですが、ちょうどFさんにおすそ分けをもらった時だったので、いつもたくさん頂いているお返しに、オリーブオイルを一本渡しました。
「オリーブオイルなんてオシャレなものめったに使わないんだけど、でもいいの? ありがとうね」
Fさんはとても喜んでくれて、私もうれしくなりました。
それから数日後、たまたま外でFさんに会いました。
「〇〇ちゃん! あのオリーブオイルってとっても高級なんだってね。友達に話したら、うらやましがられちゃったわよ。本当に美味しかったわ! ありがとう」
笑顔でそう言われて嬉しくなりました。
私も使いましたがトリュフの風味がありとっても美味しかったので、旦那の実家にも送ってあげようと通販で頼んでみました。
その時にミニボトルもあったので何本か買いました。
翌々月でしょうか? 道でFのおばさんに会い立ち話をしました。
その時の発言が衝撃でした。
「あのオリーブオイルないの?」
そんなこと忘れていたのでびっくりしました。
でも、ちょうどミニボトルをストックしておいたので、「ありますけど、何か?」と聞いてみると、「あれ本当に美味しくって娘にもあげたいのよー」とのこと。
Fさんの娘さんにならと思い、家にあったオリーブオイルを差し上げました。
すると、次の週にまたFさんがやってきました。
「娘にあげたら美味しいって喜んでくれて、もっと欲しいっていうのよね、まだある?」
喜んでくれて有難いけれど、もう家にはありません。
「すみません、ないんですけど通販で買えますよ。お店の名前は...」
「英語だと覚えられないよね、いいわー」
Fさんはそういって帰っていきましたが、なんだかちょっとモヤモヤしました。
なんで謝ってるんだろう私。
そして、また翌月、Fさんがやってきました。
「あのオリーブオイル買った?」
Fさんのは、もしかしたら常に私が持っていると思っているのかな?
「ないですが、そうだ! パンフレットがあります。娘さんにあげてください。私もこのあいだ初めて母にもらったんですけど、本当に美味しかったですよね」
そういってパンフレットを渡したのですが、Fさんは見たことがない嫌な顔をしました。
「こないだもなかったわよね、パンフレットはいいわ、この店娘も知ってるから」
そう言い捨ててFさんは不機嫌に帰っていきました。
今まで散々もらっておいて大変申し訳ないんですが、Fさんのためだけに高級なオイルを取り寄せなんてさすがにしません。勘違いしないでよ! 心の中で叫びました。
その日のことを主人に話したら、私と同じくFさんの行動を不審に思ったようです。
「わざわざ取り寄せることもしなくていいし、距離を置いたほうがいいね」
そう言われて以来、Fさんとは距離を置くようになりました。
オリーブオイルをあげて、ひと悶着あった後は、Fさんからのおすそ分けが一切なくなっていました。
何がFさんを狂わせたのでしょうか? 人ってあんなに変わるんだと衝撃を受けた出来事です。
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