<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴろ
性別:女
年齢:55
プロフィール:最近は家でお絵描きにはまっています。
私の夫は何かにつけて「君は運がいいよね」と言います。
私自身は主人と結婚するまで自分が運がいいなんて思ったことはなく、むしろ運が悪いと思っていました。
自己評価が低く、ダメな子と思っていたのです。
小さい頃から要領が悪くて仲間のうちで1人だけ怒られたり、思春期には人間関係に疲れて引きこもりたいと思ったこともあります。
社会人になってからも「〇〇さんと私は同じことをしているのに、どうして私は評価されないのだろう」とか、入社したものの長続きせず何度も転職しました。
そんな私でしたが、主人と結婚したのは私が37歳、夫は29歳。
その頃の私は自分が運がいいとは全く思っていません。
結婚してからも仕事を続け、結婚生活と仕事の両方を完璧にしなければという気持ちで自分で自分を追い詰めていました。
ストレスが重なって頭痛やめまいなどの不調が続き、40歳の時、3カ月近く入院しました。
気持ちも体もどん底でしたが、夫が支えてくれて回復したのです。
そうでなければもしかしたら、回復できずに死んでいたかもしれませんでした。
その頃から夫は私に対して「運がいいんだよ」と言うようになりました。
私からみれば、病気になって長期入院し仕事も辞めることになったのですから、いいわけないじゃん、と思います。
しかし夫の考えでは、病気が分かって治療ができたから退院して普通に暮らせるようになった、だから運がいいんだよとなるのです。
私は結婚後も正社員として働いていたので、私が退職してかなりの収入減になってしまい、住宅ローンも残っているし、病み上がりでもなるべく早く働かないと...と思っていました。
新しい仕事は派遣の事務。
そこで、55歳の今でも親しくしている友人数人に恵まれました。
するとまた夫はやっぱり運がいいね、大人になってからそんな友達はなかなかできないよ、というのです。
会社に行く途中、転んで足首をひねって病院へ行った時、股関節も痛かったのでついでに診てもらったら、難病がみつかりました。
その時も見つかってよかった、知らずにいたらもっとひどいことになっていたよ、運がいいよと。
あまりにも長い間、夫から運がいいよと言われ続けて、だんだん私も「私って運がいい?」と思うようになってきました。
そうすると、時どき勘が冴える時があって、宝くじを買うと少額ですが当たることがありました。
ますます運がいいのかもと思うようになっていったのです。
その後、父母の介護、死去といろいろありました。
しかし、詳しい内容は書けませんが、心配していたことに思わぬ展開がありながらも、結果的には納まるべきところに納まっていったのです。
最近は自分でも私は運がいいんだと実感しています。
これも、夫がポジティブな思考で励まし続けてくれたおかげ。
自分に自信を持たせてくれた夫に感謝です。
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