<この体験記を書いた人>
ペンネーム:Nagisa
性別:女
年齢:48
プロフィール:25年間海外でバリキャリ。親に心配され渋々婚活してみたら即結婚が決まり、ただいま主婦二年生です!
仕事を優先してきた人生を送ってきましたが、高齢を自覚した親が、未婚の私をえらく心配するようになり、昨年の春、47歳の私は軽い気持ちで婚活を始めました。
婚活の3人目に会ったのが、3歳年上の今の夫です。
メッセージのやりとりから、真面目でいい人であると感じていました。
遠距離だったので、初顔合わせの約束をしていた前日には、2人とも待ち合わせの町に来ていました。
彼から誘われ、その日のうちに夜景が人気の港が見えるバーで会いました。
私は飲めない体質ですが、雰囲気を楽しむのは好きで、友達や知人と酒場に行くこともあります。
とはいえ、私が飲むのはジュースですが、この時もそうでした。
彼はお酒を頼み、最初はゆっくり飲んでいたのですが徐々にペースが早くなり、もしや大酒飲みなのかと少し不安になりました。
そしてバーを出た後、1人でハシゴすると言って、いささか千鳥足で夜の闇に消えて行きました。
翌日はもともと会う約束をしていた大事な日なのに、二日酔いになったら台無しです。
まるで私のことはどうでもよく、お酒の方が大事なのだと感じられ、この人はだめだと、心の中で「×印」をつけました。
結局飲まなかったようですが、翌日、特別に彼に感じるものはなく、前夜の態度が理由で心の中で「×印」のまま時が過ぎました。
別れ際に駅で、彼が「また会えますか」と頭を下げながら、手を差し伸べてきました。
これでこの人とはおしまいだと確信していたのに、「...会えると思いますよ」と返事をしてしまいました。
家から遠かったため、私はもう一泊してから帰ります。
ベッドに横たわりながら、前夜は同じ時間に彼と会っていたのだなと思い出すと、無性に寂しくなりました。
なんと、私は恋に落ちてしまったようです。
後で聞いたのですが、実は彼はその時既に結婚を決めていて、2週間後、結婚式の打ち合わせのために再度会いました。
そして6週間後。
夏の暑い日に式を済ませ、一緒に生活し始めました。
彼はタバコやお酒を予想以上に嗜む人でした。
職場で見慣れているのでそれほどの嫌悪感はなくても、自分の家族となる人が依存気味だと問題です。
飲むと陽気になり、ネットショッピングで不必要でくだらないものを注文したり、普段はキリッとして男らしいのに、赤ら顔でいい加減な話をして格好悪くなったりするのが嫌です。
何よりも、長年好きだった人が病死したばかりだった私は、不摂生な生活が原因で夫も死んでしまうのではないかと、怖くなりました。
問題は他にもありました。
夫は料理をしない人で台所用品が揃っておらず、最初の頃、行きつけのスナックや飲み屋に私を連れて行きました。
基本的に夫は1人で家で静かに飲むタイプで、店は久しぶりの様子です。
あるスナックの20代とみられる女性店員は、初対面の時は「化粧をしなくてもきれいなタイプで羨ましい」と私に笑顔で話しかけてくれましたが、二度目に行くと、あからさまに私を無視し、夫にばかり話しかけます。
今後、夫が1人で飲みに行くことがあって間違いが起こったら...と想像してしまいました。
幸い、私が夕飯を作るようになってからは家で飲むようになりましたが、今度は新婚なのにすぐに寝てしまうので悲しくなりました。
私は夫にストレスを感じさせないように、禁煙、禁酒させるために何度も策を練り実践しましたが、敵(夫)はなかなか手強く、何度も絶望を味わうことに...。
どのくらいショックかというと、つい離婚を考えるほどでした。
ある日、夫はついに自分で目標の日を掲げ禁煙を誓ったのですが、お酒を飲んでいて気が緩み、誓いを守れませんでした。
私は有言実行できずに落ち込んでいる夫に、まずお酒を止めようかと穏やかに提案しました。
すると、その日を境に夫は一滴もお酒を飲まなくなったのです。
結婚して5カ月後のことでした。
ですが、たまには飲みたいと言うので少し不安が残っています。
飲んでまた腑抜け人間になるのは勘弁してほしいです。
今度こそ、と禁煙に向けて頑張っている真っ最中なのですから...。
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