<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:51
プロフィール:51歳の兼業主婦。子供たちの進路でお悩み中。
今年51歳になる私には17歳の息子がいます。
息子は現在高校生で、進路を決める時期になっているのですが、最近まで進学も就職もせずにそのまま動画クリエイターになると言い張っていました。
旦那が携帯やカメラで撮影していた家族の動画を息子が編集した際に、家族や親戚に絶賛されたこと。
また、従弟の結婚式のオープニングムービーを頼まれて作成した経験などをきっかけに、そういった道に進みたいと思い始めたようでした。
私も「動画クリエイターになりたい」という話だけならば、「頑張って」と言え、応援もできました。
しかし高卒でそのままフリーで動画クリエイターになると言い出したものですから、専門的な勉強もせずに少し甘く考えすぎているのではないかと、旦那ともども心配で賛成しかねる状況でした。
しかし、息子はそんな私たちの心配をよそに「自分ならできる」と信じていたようです。
「結婚式のオープニングムービーも披露宴に来ていた人たちからプロの作品みたいだと褒められた」
「学校の友達からも自分の結婚式でもこんなムービー作って欲しいと言われている」
よっぽど自信をつけたらしく、せめて映像系の専門学校へ行ったら? という私たちの言葉にさえ聞く耳を持っていませんでした。
私たちからすると息子は完全に天狗状態で、それが『対価』をもった『仕事』となり得るのかきちんと考えていないように思われました。
いとこの結婚式のオープニングムービーも、いとこからは謝礼として幾らか頂いたようですが、プロに依頼する金額を考えればお小遣い程度だったと思います。
息子はそこをきちんを理解できていなかったのでしょう。
息子は学校で進路希望の用紙にも「動画クリエイター」とだけ書き、学校の担任の先生から電話がきたこともありました。
そこで私と旦那は相談し、2カ月間の猶予を与え、動画でなにかしらの賞なり実績を得られれば猛反対しない、好きにしていいと息子に伝えたところ、意気揚々とコンテストに応募していました。
しかし、そこで息子は賞を得るどころか第一審査の時点で散々な評価のうえ選考に落ちました。
私は動画や映像の話は詳しくないのですが、やはり圧倒的に知識が足りないことと、根本的に動画ツールを使った編集方法を学んだ方がよいと指摘されたようでした。
息子はそんな結果を受け、しばらくの間落ち込んでいるようでした。
なにせ応募した時も鼻息荒く「応募したから!」と私に言い放ったくらいなのでよっぽど自信があったのでしょう。
その自信が見事に崩れたのですから、落ち込むのも当然かと思いました。
ただ、そのあと息子はやはり努力しないと難しい世界だと実感してくれたようで、少ししてから専門学校に進み動画を学ばせてくれと言ってきました。
きっとクリエイターの世界は甘くないでしょうし、これからも挫折がたくさんあると思います。
それでも今回のように諦めず前に進んでくれればと、親なりに思い応援していきたいと思います。
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