恥ずかしながら涙ぐんだ60歳の私。2浪した上に大学院に進んだ一人息子が27歳で社会に出た意外な経緯

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:かえる
性別:男
年齢:60
プロフィール:一人息子が無事大学院を卒業。就職し、肩の荷が下りた気がしているサラリーマン。

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息子は27歳で、ようやく社会人としてデビューしました。

と言うのも、息子は希望大学になかなか受からず、高校卒業後に2年浪人し、その後ようやく入った大学で院まで進み勉強していたのです。

我が子ながら勉強熱心なのは良かったのですが、どうやら大学院の研究室にこもりきりだった様子。

あまり社交的には過ごしておらず、その為かなかなか就職が決まらないようでした。

今思えば、息子は昔から大勢で外で遊ぶより、家の中でゲームを楽しむような子ではありました。

もちろん友達がいない訳ではなかったのですが、いかんせん浪人して大学院にも行ったものですから、同い歳の友人達はとうに就職して、なかには結婚や子供もいる友人も。

大学院で出来た友人達も徐々に就職が決まって行き、少し焦っているようでした。

息子に電話をしてそれとなく様子を聞いた際に「わかってる! 頑張ってるよ!」と荒々しく切られた時は、普段はおっとりしていて温和な子であるので驚きました。

就職先が決まらないことに気持ち的にも追い込まれていたのでしょう。

私自身は大学には行っておらず、今の時代の就職活動のことも良く分かりません。

息子に対してどう声をかけてやればいいのかわからず、何の力にもなれないことに憤りを感じていました。

しかしそんなある日。

息子の友人が気晴らしにと占いの店に連れて行ってくれたそうなのです。

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『自分のまわりにもっと目をやり、大切にすれば、明るい未来が見える』と言われた息子は、そこから徐々に変わっていきました。

「院に行かせてくれてありがとう」と私達夫婦にバイト代で買ったプレゼントをくれたり、大学でもいろいろな人に積極的に感謝を伝えるようになっていったようなのです。

心なしか、そのあたりから息子に笑顔も増えたような気がしました。

その後、お礼を伝えた大学の教授の一人が、息子にちょうどいい研究職の伝手があると、都内の会社を紹介してくださりました。

面接試験も無事に通過し、今はそこで元気に働かせて貰っています。

息子はこの春、初任給で「いつもありがとう」と私達夫婦に揃いのお茶碗をプレゼントしてくれました。

「まだ、そんな大したものは買えなかったけど......」とはにかんでいましたが、何よりもその気持ちが嬉しく、恥ずかしながら涙ぐんでしまいました。

今まで占いはあまり信じていませんでしたが、今は夫婦ともども息子に良いアドバイスをしてくれたその占い師の方に感謝しています。

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