<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:43
プロフィール:最近目がショボショボします。ドライアイなのか老化なのか......
娘が小学生の頃からのママ友A(42歳)がいます。
穏やかで仕事にも子育てにも一生懸命な人で、とても尊敬できる人です。
コロナ禍前は3カ月から半年に一回ほどランチをする仲で、会えばたわいもない会話を楽しんでいました。
去年の春に会った時に、Aから不倫をしていることを打ち明けられました。
Aは飲食店でパートをしており、不倫の相手はその店の社員B(37歳)で独身とのことです。
Bは婚約者にフラれた過去があり、それから恋愛をする気が失せてしまい、独身を貫いているのだとか。
無愛想で無口だけれど、人の良いところに気付ける人で、とても素敵な人とAは言っていました。
「不倫は良くない!」
「そんなことしちゃダメ!」
そう言うべきなのは分かっています。
しかし、Aの旦那さんは、妻であるAや子供よりも自分が一番の人なんです。
例えばお子さんが小学生の時、運動会でビデオを撮りたいからビデオカメラを買いたいとAは旦那さんに言ったところ、こんな返事が返ってきたそうです。
「もったいない。買いたいなら自分で買え」
当時専業主婦だったAは言葉を失いました。
しかも、そのあと旦那さんはAや子供を放ってお友達と海外旅行に行ったそうで...。
他にも夏休みの長期休暇などにはチクチクと嫌味ばかりを言っていたようです。
「あんまり実家に帰るなよ、交通費かかるんだから」
「専業主婦なんだからもっと栄養バランス考えた食事出してよ」
実家にそれほど頻繁に帰っていたわけではないし、Aは料理上手でまめな性格で、食事は常に一汁三菜以上出していたのにです。
一つ一つはそうでもないかもしれません。
しかし、積み重ねられた心ない言葉は、確実にAの気持ちを傷つけていました。
旦那さんのモラハラを知っているだけに、不倫相手から誕生日にプレゼントを貰ったことや、仕事終わりに一緒にお酒を飲んだなどと細やかな幸せをうれしそうに話すAを見ていると、頑張れと思ってしまう自分もいるのです。
「離婚は考えてないの?」と尋ねると、考えていないとのこと。
理由はお金です。
子供があと3年後には大学生になるので、今からどんどんお金が必要になってきます。
旦那さんはそれなりの稼ぎがあるので、教育費用に困ることはありません。
「ATMとしてしか見られなくなった夫といても良いことはないと分かってるんだけどね...やっぱりお金って大事だから、子供が働きだすまではこのままかな」
Aは伏し目がちに言っていました。
愛があれば...の勢いだけではいかない、成人前の子供もいるパート主婦。
もし旦那さんに不倫がばれてしまえば、親権も含め徹底的に争うことになるでしょう。
Aが悪いのは私にも分かっています。
不倫は人として許されることではありませんから。
しかし、Aが見つけたささやかな幸せを、私は心の中で応援してしまっているのです。
次に会った時、AはまたBのことを話してくるでしょう。
「頑張れ」と言いたいけれど言っていいのか分からず、かといって「やめなよ」とも言えず、どうすればいいか困っています。
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