<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:43
プロフィール:洗濯物の生乾き臭に毎日悩まされている主婦です。洗濯物だけでなく、部屋も臭くなって辛い......。
私が社会人3年目の時に入社してきた中途社員Aの話です。
Aは高身長高学歴で大手企業に勤めていたイケメンと評判で、入社前から話題になっていました。
冴えない干物女だった私は、どんなイケメンがやってくるのかなーと内心ワクワクしていました。
そしていざ、Aの入社日。
イケメンというより、「イケメン風のナルシスト」という雰囲気のAが、私の所属する部署にも挨拶しに来ました。
「大企業から転職した理由は、大企業はルールがガチガチで自分がやりたいことをできなかったから。中小企業にはいって、自分の能力を生かしたい」
Aはそんな挨拶をしていました。
やる気と希望に満ち溢れているなぁというのが感想で、部署も違うので関わることもあまりないなぁと思っていました。
それから2カ月後。
社内システムをより使いやすくするための意見交換をするチームが作られました。
部署から社歴の浅い人と長い人、1人ずつ参加しなくてはなくなり、私もチームに加わることとなりました。
そこにAも参加してきたのです。
社歴が浅いといっても、社内の監査体制を理解し、システムの役割や意味を理解して使いこなせていなければ参加しても意味がないような会議。
私も入社1年目ではなく3年目だったからこそ選ばれたチームだったのです。
その点でいえば、入社して2カ月程度のAが参加してもあまり意味がないのですが、Aは「この会社を担う僕が参加しないわけにはいかない」と強引に参加したようです。
それほど言うなら社内監査やシステムのことを完璧に勉強して覚えたのかと思いきや、全く知らない状態でした。
そんなAですが会議では意見だけを言います。
「この部分、使いにくいですね」
「こんなチェック体制、前の会社にはありませんでしたよ」
「こんなのムダですよー」
いかにも「自分は分かっている」と言いたげな顔で、鼻で笑いながら発言することも。
大企業ならシステムを外注し、完璧なものができあがるのかもしれませんが、私の勤めていた会社は中小企業です。
システムはシステム部の人が一生懸命残業して開発しています。
みんなはそんなシステム部の努力をしっているので、Aに対する不満はどんどん溜まっていきました。
「確かに、使いにくい部分もある。しかし、ものの言い方ってもんがあるだろう」
みんなそう思っていました。
それに、感情的な怒りは抜きにしても、Aの提案するシステムでは、業務上必要なチェック項目をすり抜けてしまうのです。
「それをなくすと、うちの部署の請求書を発行するときに困る」
「イレギュラー対応ができなくなる」
Aの提案に意見を言うと、Aはとても不満そうな様子。
「それなら困らないように努力すればいい」
「社内体制をかえればいい」
など、本末転倒な反論をし始めました。
しかも上司にまでこのような態度をとるので、周りもヒヤヒヤです。
それからはAが意見を言ってもさりげなくスルー、また、Aが話そうとしたら誰かが意見を出し、それについて話し合うというような状態になりました。
次第に蔑ろに扱われているのが分かったのでしょう。
Aは2カ月後には会議に来なくなりました。
仕事の方でも、結構なミスをしたにも関わらず、「僕は悪くない、このルールがいけないんだ」と一点張りだったようです。
結局、取引先に社長や執行役員など、経営陣が謝罪にいったとか。
しばらくして、Aは辞めていきました。
冷たいようですが、「やっと辞めた...」これが私、そして社員の感想でした。
やる気も自信も大切です。
でも、会社という組織で働いていく限り、協調性も大切だなぁと身に染みて思った出来事でした。
関連の体験記:「コーヒー代貸して」休憩のたびに借金して返さない50代同僚。撃退作戦の結果...「思わぬ効果」が!
関連の体験記:同居5年目、専業主婦になった私には言いやすいの?「自分の事は棚に上げまくり」な74歳義父にモヤッ
関連の体験記:多少は貯蓄もあるけど...「2人で旅行でも、と思ってね」と相談なく早期退職してきた57歳夫に愕然
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。