<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ゆり
性別:女
年齢:55
プロフィール:55歳の主婦。専業主婦でしたが、最近パートに出ようか考え中。
私は今年55歳になる専業主婦です。
旦那は2つ年上で、昔から旅行や遊びに出かけるのが好きな人でした。
子供は息子と娘がいますが、2人とも大学卒業後は家を出て独立しています。
一昨年の息子に続き、下の娘も結婚して昨年の頭には念願の孫の顔も見ることができました。
家は夫婦二人になっていましたが、たまに孫を連れて娘も遊びに来てくれます。
比較的、穏やかでのんびりとした生活を過ごしていたのですが...。
ある日、その平穏をぶち壊すような出来事が起こりました。
旦那が突然「早期退職してきた」と言い出したのです。
事前に一切相談はありません。
最初はなんの冗談かと思いましたが、思い起こせば旦那は昔から唐突に物事を決める節がありました。
結婚した時も「新婚旅行は国内にしよう」と相談していたにも関わらず、いつの間にかハワイ旅行の手配していたことがありました。
子供ができてからも、そんなことが大なり小なり何度かあったので「まさか...」と思いつつ、お茶を飲んでからもう一度聞いてみました。
するとやはり「子供にも手がかからなくなったので、2人でゆっくり旅行でも楽しもうかと思って」と、すでに会社の方にも書類を出して受理されていると言うではありませんか。
私は、しばらく開いた口がふさがりませんでした。
「どこに行きたいか決めておいてくれ」なんて笑ってテレビを見始める旦那の背中を眺めながら、「返す言葉が浮かばなかった」というのが正確かもしれません。
旦那の言い分もわかります。
実は昨年、鳥取に旅行した際に、2人で三佛寺の投入堂という場所に行きました。
険しい山道を登らないとたどり着けない場所で、夫婦でなんとか登り切った後、息を切らしながら「体が動くうちに旅行は言っておくべきだね」と話したことがあったのです。
旦那は、夫婦2人で元気なうちにいろいろなところに旅行をするような、ゆっくりとした生活が送りたかったのかもしれません。
しかし、やはりこの御時世ですから、私は老後のことが心配です。
正直、仕事を辞めてほしくはありませんでした。
ただ、昔から頑固なところがある旦那です。
一度「辞める」と言った手前、勤めていた会社に「やっぱり辞めるのをやめた」とは言いづらいようです。
不安な気持ちを伝えても「もう辞めてしまったんだからしょうがないだろう」と言うだけでとりつくしまもありません。
それよりもやはり旅行に行きたいのか、いろいろな場所のパンフレットを持って帰ってくる毎日です。
それなりの貯蓄や退職金もあるので当面は困ることはないとは思います。
だけど、今後のことを考えるとやはり不安で、今からでもパートに出ようかと考えています。
しかも、「早期退職の相談がなかったこと」「いくら不安を伝えても、老後のことを考えてくれているのかわからない」ことが重なり、今は旦那に不信感を覚えてしまっているのも事実です......。
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