<この体験記を書いた人>
ペンネーム:りんご
性別:女
年齢:43
プロフィール:主婦です。5歳上の夫、娘2人、犬1匹の5人家族です。パートと家事に忙しいですが趣味の裁縫を楽しんでいます。
夫の実家は自宅から近くにあるため、よく娘を連れていきます。
小学5年生になる娘は明るく、おしゃべり好き。
お手伝いもよくしてくれます。
義母もそんな娘を可愛がってくれて、よくこう言って褒めてくれます。
「美香(仮名)はほんとに賢いね」
褒めてくれるのは母親として嬉しいのですが、一つ気になることがありました。
それは、褒めてくれた後に必ず、「〇〇(夫)に似て本当によかった」と言うことです。
夫は優しく、おとなしい人で私は特に不満はありません。
家事にもう少し協力的ならなおよいと思う程度です。
でも、娘は明らかに私に似ていますし、お母さんにそっくりですねとよく言われます。
それなのに、私には全く触れず、夫にだけ似ていると言いたげな義母の口ぶりに少し苛立ちを覚えました。
これは嫌味なのか、意地悪なのか...。
まあ、私の考えすぎかな...お義母さんには悪気はないのかも。
そう思っていたのですが...。
いつものように夫の実家に娘と行ったときのことです。
私は娘と一緒にお菓子を作り、お土産に持っていきました。
義母はとっても喜んでくれて、ですが、やはりまたあの言葉が飛び出したのです。
「なんでもできるね、美香は。ほんとに〇〇にそっくりだね」
そこで...プッツンと頭の中で何かが切れてしまった私。
ついに娘のいないところで、義母に言ってしまったのです。
「いつもいつも夫に似ているというのは、嫌味ですか? 私に似なくてよかったということですか? すごく気分が悪いです。ちなみに夫は、料理は全くしませんよ。どこが似ているのか教えてください」
義母はびっくりした顔をして、「ごめんなさい、そんなつもりじゃないのよ」と何度も謝ってくれました。
本当に悪気のない発言だったんだ...と驚いた私。
謝る義母を見て、私も冷静さを取り戻しました。
「お母さん、私は自分が認められないのが悔しくて言ってるんじゃないんです。ただ美香は私と〇〇の娘で、お母さんの孫で、みんなで育ててきたんです。美香にとってもお母さんの発言は教育上良くないと思います。生意気言ってすみません」
すると義母も、こう返してくれました。
「私こそごめんなさい。美香がとてもいい子に育ってくれて、嬉しくて。そればっかり考えてあなたの気持ちを考えていなかったわ。美香はあなたにも良く似てる。立派に育ててくれてありがとう」
その言葉を聞いて...私は思わず涙ぐんでしまいました。
そしてなんだか義母と打ち解けられたような、また家族が一つになれたような...そんな気持ちになれたんです。
それからは、今まで以上に義母は娘を可愛がってくれますし、娘も義母に懐いています。
お互いの気持ちのすれ違いは、正直に気持ちを話すことで解決できるものですね。
思い切って話してよかったと思います。
おかげで私と義母は、今ではとてもよい関係になりました。
これからもいろいろなことがあるでしょうが、一つ一つ乗り越えて、絆を深めていきたいと思います。
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