「もっとちゃんとしなさい」「ちゃんと、って?」51歳・感情論の夫 vs 20歳・論理的な娘の口論の行方は...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:くあら
性別:女
年齢:53
プロフィール:1日も早く色々な国を自由に行き来できる世界になりますように。

「もっとちゃんとしなさい」「ちゃんと、って?」51歳・感情論の夫 vs 20歳・論理的な娘の口論の行方は... 12.jpg

夫は51歳です。

昔から子供に厳しく、暴力こそ振るわないものの、物言いや立ち居振る舞いなどきつくしつけてきました。

子供も小さい頃は夫が怖いので口答えひとつせず、反抗期らしいものもほとんどなくきたのですが、20歳を過ぎた娘は最近自分の意見をはっきりと言うようになってきました。

普段は遠く離れて暮らしているのでいいのですが、年に1〜2度帰省してくると夫と言い争うことが増えてきました。

娘は進学先ではアルバイトをする余裕も暇もないので、長期の休みに帰省すると知り合いの口利きでアルバイトに勤しんだり、地元の友人たちと遊んだりと忙しく過ごします。

家にじっとしていることはほとんどありません。

夫はそれが気に入らないようです。

久しぶりに帰ってきたのだから家族でゆっくりするべきだと言います。

「いや、もう小・中学生でもないのに、家族で動物園や水族館でもないでしょう?」

私が茶化すと余計意固地になる夫。

「夕食くらいは家できちんと取りなさい」

などと娘に直接言っていました。

娘は飲食店でアルバイトしているので、基本ランチかディナーのどちらかにシフト制で入っています。

2回に1回は夜の勤務になることも仕方ないのです。

「私だけ夜は入れないでくださいとか、そんなわがままは言えない」

「20歳そこそこの女の子を夜10時まで働かせるなんて」

正論で言い返す娘に、夫は感情論? としか思えない理由で怒ります。

昔なら夫の迫力に負けていたかもしれませんが、娘もいい大人なので負けません。

「18歳以上になったら深夜でも働いていいんだよ。10時で帰らせてくれるなんて早い方だよ。それに、働いてない期間の方が長いのに、こっちの都合で帰ってきた時だけ働かせてくれるバイト先なんてなかなかないんだよ。パパは私にバイトするなって言うの?」

「バイトをするなとは言っていない、遊び歩く回数を減らして家族で夕食を食べる機会を増やしなさい。もっとちゃんとしなさい」

「ちゃんとしなさいって何? 私はちゃんとバイトしてるし、ママには何時に行って何時に帰るかも伝えているし、誰と会ってどこへ行くかも言ってるよ。パパは私が帰省したらどこへも行かずにじっと家にいろって言うの? バイトもせずに友達にも会わないなら何のために帰ってくるのよ」。

私も「ちゃんとしろってなんだ?」と心の中で苦笑していたので、娘の言うことはもっともだと思いました。

言い負かされそうになった夫は、形勢不利を悟ったのでしょう。

「とにかく、親のお金で学校に行ってるんだからちゃんと言うこと聞いてちゃんとしなさい」

もごもご言うと自分の部屋へ逃げました。

夫がいなくなったリビングで娘と顔を見合わせながら、「ちゃんとちゃんとって......」と笑いをこらえるのに必死でした。

「パパも寂しいんだよ。もっと一緒にいたいんじゃないの」

私が言うと、娘はため息をつきながら「寂しいって......。子どもじゃあるまいし」と膨れていました。

家を出て、急に大人になったように感じる娘に夫も戸惑っているのかな?

どちらにせよ、夫が娘の成長に追いつくにはもう少し時間がかかりそうです。

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