<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さくらみちこ
性別:女
年齢:53
プロフィール:お孫ちゃんは我が人生の宝です。
孫がかわいくて仕方がない、53歳の私の「ある日の出来事」です。
キッズ用スマホを使っている孫の姿が目に入りました。
ここのところちょくちょくあるんです、こういうシーンが。
正直ちょっと目につきますが、孫は小学校の中学年になったばっかりで、目下スマホに興味津々。
「今の子供はどこもそんなものだろうな~」
くらいで、あまり気にしていませんでした。
しかし、孫がスマホを使う時間がどんどん長くなり、時には1時間くらいかな? それ以上かな? 長い時間スマホとにらめっこしているのを見かけるようになりました。
そうなると事情は変わります。
「この歳から何時間もスマホで遊ぶなんて、先が思いやられるなぁ」
なんて気持ちがムクムクと私の中で頭をもたげ始めたんです。
「スマホ使うの長くない?」
「もうちょっと」
私のお小言がスタートするのですが、孫は同じ返答を繰り返すだけ。
そうなると、私も少々クドくなってしまいます。
「そろそろスマホやめたら?」
「どうしてもやりたいことがあるから待って~」
孫は一向にスマホを手放そうとしません。
そんなやり取りが数回続くと、少々強めの口調になってしまいます。
「スマホの使いすぎはダメ! 時間が長すぎるよ!」
それでも、孫は一向に聞き入れずにスマホに向かっています。
その態度にイライラし始めたその時、私のスマホにメールが着信したのです。
そこに届いていたのは、さっきまでお小言を言っていた...孫からのメールでした。
それはとてもとても長くて、たどたどしい文章ながらも、「大好きだよ」という私への愛情、「ありがとう」という感謝の言葉、「今日は元気ですか?」という気遣いにあふれる内容だったのです。
「急に一体どうしたの?」
驚いた私が孫に聞いてみると、泣かせる返事が返ってきました。
「ばあばは体が弱くてときどき会えなくなるでしょ。だからメールを送りたかったの」
実は私は元々体が弱く、その上いくつかの持病を持っています。
そのため、体調が悪化すると寝込んでしまい、ちょくちょく自室に引きこもる事になるのです。
そうなると、同じ家に住んでいながら孫と殆ど顔を合わせない事になります。
そんな時、孫はいつも「ばあば、元気になってね。待ってるよ」という内容の手紙を書いてくれるのですが、私がそれを目にするには回復した後。
それを残念に感じていた孫は「メールならもっと早く伝えられるかも」と考え、自分でメールが送れるように、スマホで文字を入力する練習をしていたのです。
それを知った途端、感謝の気持ちでいっぱいの私。
嬉しくてつい泣いてしまいました。
それと同時に、そんな優しい気持ちでいてくれたのに、「スマホ=遊んでる」と、決めつけていた事を猛省です。
よくよく考えれば、幼かった孫も今や小学中学年。
自分なりに考え、行動し、自分にできる方法で私をサポートしてくれようとしていたのです。
心に寄り添うという形で。
孫の優しさに感謝、その頼もしさを実感すると同時に、自分のはやとちりを反省した出来事でした。
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