<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女
年齢:64
プロフィール:コロナショックで手持ちの株式が大暴落! その後少しづつ戻ってきたことにほっとしています。
いまだ1人暮らしを続ける、現在88歳の義母の話です。
義母は普段の生活は堅実そのもの。
無駄遣いもせず、かといってケチでもなく私から見ても「しっかりしたお姑さんだなあ」と思っていました。
結婚式の時も、節目節目の孫のお祝いの時もまとまった金額を渡してくれ、夫の実家は裕福なのかと思い込んでいました。
ですがそれは、義母の手腕があってのことだったようです。
夫に言わせると、義母は若いころからお金のやりくりが得意だったそうです。
数字に大変強く、消費税が導入されたときも計算機も使わずにお店の人より早く合計を出してしまうこともあったそうです。
そんなしっかり者の義母ですが、昔はお金で大変苦労していたそうです。
夫である義父が非常に短気な上に職人気質で、気に入らない仕事を受けなかったり、仕事自体やめてしまったり、急に店を始めたりと、義母はかなり振り回されていたとのこと。
そんな中、義母は3人の子供を育て上げるため、いろいろな節約や「財テク」(今でいう資産運用)をしていたそうです。
保険やら国債やら、いろいろなものを試してお金を作り、立派に3人の子供を育て上げました。
ある日、我が家に娘名義の保険の満期のお知らせが届きました。
私にも夫にも覚えのない保険会社の物でした。
どうやら義母が孫たちに保険をかけてくれていたようで、10年ほど前に満期を迎えた自分の保険を、孫たちの名義でかけなおしていたようなのです。
「相続税対策よ、いつ死ぬかわからないから若い人たちに使ってほしいのよ」
そう言っていたと、夫を通して聞きました。
大変驚きつつもありがたく、娘たちと一緒に保険の契約の確認をしました。
ですが、よく調べてみると、掛け金に比べて満期金がだいぶ少なくなっているのです。
私の娘6人分で、10年かけて130万円ほどの掛け金を支払っていたのに、満期で戻ってきたのは100万円強くらい。
義母の性格からして、おそらく甥や姪にも同じようにかけているのでしょう。
合計すると100万円近く損をしていることになります。
義母が夫たちを育てていたころは、保険も国債も金利が5%を超えていた時代です。
10年も預ければ、元のお金が1.5倍ほどにもなる事も普通だったと聞いています。
ですがこの超低金利時代は勝手が違ったようなのです。
金利が高かった時代の感覚で、義母がポンポン保険契約していたことにも少し驚きました。
しかし、孫たちがお金に困らないようにとの祖母心だったのに、大金を損していたのかと思うと、いたたまれない気持ちになりました。
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