<この体験記を書いた人>
ペンネーム:しらたま
性別:女
年齢:45
プロフィール:暑くなってくると食べたくなるかき氷。我が家は今年かき氷機を新調。自宅でおいしいかき氷が食べ放題です。
私の両親は70代前半です。
実家へは新幹線で3時間程度の距離で、私はいつも夫と娘と一緒に、年に2~3度は帰省しています。
もちろん2020年もゴールデンウィークに実家への帰省を予定していました。
しかし今年はご存知の通り新型コロナウイルスの影響で、外出自粛でした。
直前まで悩んだ結果、やはり行くのは諦めました。
みなさんそうだと思いますが、今回のように帰省したくてもできない状況は、私にとっても初めての経験でした。
進学で上京した私は、そのまま就職して結婚、そして出産。
実家を出てからすでに20年以上が経ちます。
しかし帰りたいのに実家に帰れないということは初めてです。
もどかしさでいっぱいになりながら、連休を家で過ごしました。
一番心配だったのは、外出自粛期間中に両親に何かあったら、ということです。
両親は基礎疾患もありませんし、健康そのものな生活をしています。
ですがもう70代。
ささいな病気や事故がきっかけで、体調を崩してもおかしくない年齢です。
私も妹も県外に住んでいるので、もし両親のどちらかが危ない状態になった場合でも、すぐに駆けつけることはできません。
コロナのせいで、死に目に直接会えなかったと言うニュースをテレビなどで見るたびに、不安で胸が締め付けられるようでした。
実は、少し前に母方の祖母を亡くしています。
私が幼少時から大好きだった祖母は、90をいくつも超えての大往生でした。
亡くなったのは2019年末で、葬儀を普通に行うことができたのが、せめてもの慰めです。
しかし、母は10年近く献身的に介護した実の母を亡くし、すっかり意気消沈してしまいました。
私はそんな母を今回の帰省で慰めたいと思っていたのです。
そのため、帰省できなかったことが、残念でなりませんでした。
もちろん、都市部から無理に帰省することで、かえって両親をリスクにさらす可能性があったことは理解しています。
また私だけでなく、世界中の人が同じ思いでいたことは、よくわかっています。
だからこそ、今回は帰省を断念したのです。
その代わりに、動画通話で頻繁に話したり、子供の写真や動画をたくさん送ったり、せめて寂しがらせないようにと考えました。
少し昔なら、離れていたら電話で話すしかできませんでしたが、今はまるで目の前にいるかのように顔を見ながら話をすることができます。
今回ほど、それを嬉しく思ったことはありませんでした。
しかし、やはり直接会いたいと思う気持ちを抑えるのは難しいもの。
幸い、6月末で規制も緩和され、他県への移動もできるようになりました。
コロナの第二波が弱まることを祈りつつ、少しでも早く母に会いに行くために、帰省の準備をしたいと思います。
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