健康診断のたびに「私の楽しみ」が削られていく...60代を目前にため息ばかりの私

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ウジさん
性別:男
年齢:58
プロフィール:公務員です。毎年の健康診断は健康維持のためと分かってはいるのですが、その結果に落胆続きです。

健康診断のたびに「私の楽しみ」が削られていく...60代を目前にため息ばかりの私 47.jpg

職場の健康診断はどうにも憂鬱です。

「いやあ、血圧がどうもね......」

「中性脂肪は結構簡単に減らせるらしいけど......」

同年代の間ではどうにも景気の悪い話になりがちです。

まあ、おかげで大病しないで済んでるんだし、と頭では分かっているのですが......。

健康診断の結果に、初めて「要再検査」の文字が記されたのは20年近く前、40を過ぎる頃でした。

「う~ん。上はそうでもないですが、下が高すぎますねえ」

再検で訪れた病院の医師は、険しい顔つきで血圧計の数値を指し示しました。

「薬を飲んだ方がいいですね。長い付き合いになりますよ、血圧はねえ」

などと言いながらカルテに何か書き込んでいました。

両親ともに高血圧なので、遺伝的にはアウトだと思っていました。

「いよいよかあ、ちょっと太り過ぎなのもあるかもなあ」

貫禄の増した腹をなでながら、それでもそれほど深くは考えていませんでした。

それから数年、血圧の薬に慣れ始めていたころ、今度は肝機能の数値に黄信号です。

「前の晩飲み過ぎましたか?」

などとからかい半分だった医師も、改めての検査結果を見て顔をしかめました。

「投薬するほどではありませんが、やっぱり数値はよくないですね。少し飲酒を控えられるようにしてください。」

妻(56歳)にこの話をしてしまったのは、我ながらうかつでした。

「ちょうどよかった。少し節約したかったのよね、家計の方も」

ちゃっかり「節酒宣言」をさせられてしまいました。

晩酌は週1回のみ、暑い日の風呂上がりのビールさえ、妻に頼み込まなければならなくなりました。
肝機能の数値はなかなか改善せず、3年ほど経った頃の健康診断ではこれに加えて尿酸値が引っ掛かってしまいました。

「ビールは飲まれますか?」

「はい、暑い日は」

「残念ですが、それは諦めてくださいね。今日から薬も出しますから」

とうとう、夏の楽しみも奪われてしまいました。

「はあ、健康診断のたびに楽しみが奪われていく気がするよ」

「何言ってるのよ、おかげで何事もなく過ごせてるんじゃないの」

「それはまあ、そうだけど......」

「あなた、ほら、尿酸値が高い方は次の物も控えましょう、って書いてあるわよ」

そこに書かれていたのは、たらこなどの魚卵、レバー......まるでとってつけたように私の好物が並んでいました。
昨年の健康診断ではコレステロール値が赤信号になりました。

酒も控え、好きな食べ物も我慢して過ごしているのに、神も仏もあったものではありません。

「今はコレステロールも薬でコントロールできますからね、心配ありませんよ」

担当の医師はにこやかに宣言してくれました。

現在は血圧の薬、高尿酸血症の薬、高コレステロールの薬と3種の服薬を続ける毎日です。

「薬のデパートって感じね」

私の膨らんだ薬袋を見ながら妻がからかいます。

60代の大台が近づいていますが、次の健康診断ではいったい何を言われるのか、不安は募るばかりです。

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