<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ロッテンマイヤー
性別:女
年齢:52
プロフィール:周りの人の優しさに助けられて日々生きてます。
義母は70代後半です。
約10年前に義父が亡くなり、うちから小一時間ほど離れた町でひとり暮らしをしています。
明るく朗らかな義母は友だちも多く、誘い誘われてちょくちょく日帰りや1泊程度の旅行を楽しんでいるようです。
そんな義母に対して、少し困っていることがあります。
義母は旅行へ行くたびに、どこそこへ行った、あれが良かった、楽しかったというお土産話とともに、必ず何がしかのお土産を持って来てくれます。
その土地の銘菓や名物の食べ物なら「美味しくいただいて終わり」なので、ありがたいですよね。
ですが義母が持ってきてくれるお土産は、置物や飾り物。
義母がセンスが悪いとか趣味が悪いとは決して思わないのですが、やはり年代が違うからか「う~ん......」と思う物をいただくことが多いのです。
先日、北海道へ行って来たと聞いた時は、「え! 北海道! いいなあ、お土産楽しみだなー」と、北海道物産展で人気のお菓子や海鮮物を想像していました。
「これ、表情がなんとも言えないくらい可愛いでしょう!」
満足そうに微笑む義母から渡されたのは、鮭をくわえた木彫りの熊でした。
これってまだ実在するお土産だったんだ......と、驚きでした。
「あんまり可愛いからうちのも買ったのよ、玄関に置こうと思ってーお揃いよー」
「ほ、ホント......可愛いですね......」
にこやかに笑う義母に、そう答えるしかありませんでした。
帰宅した夫に見せると、私と同じ反応です。
「お義母さん、玄関に飾るって言ってらしたけど、うちは飾らなくていいよね......?」
「飾らないでよー!」
夫がそう言ってくれたので少しほっとしました。
ですが次に義母が遊びに来た時、飾っていなかったら、どうして飾らないのかと不審に思うのではないか。
義母が来る時だけは飾ったほうがいいのだろうか。
そんなことばかり考えて、必要以上に疲れてしまいます。
それからは、事前にどこかへ行くという話を聞いた時は、あらかじめ夫から「〇〇県なら△△が名物で美味しいよね。食べたいなー」などと言ってもらうようにしています。
すると、喜んでお土産に買って来てくれる気のいい義母です。
ただし、それプラス「これも可愛くてつい2つ買っちゃってー」と「うーん......」な置き物も渡されることも多いのです。
「お義母さん、ちょっと趣味じゃないんで、あんまりお金使わないでくださいねー」
心の中だけでつぶやいています。
それでも楽しそうな義母の顔を見ていると、ま、いーか、と納得する今日この頃なのです。
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