荒れ果てた「認知症の叔母の部屋」。薄れる記憶に抗うような「メモ書き」が切なくて.../カータン

実家で2人暮らしをする高齢の両親をサポートしているカータンさん。緑内障を患い失明してしまった父と認知症が進行してきた母。しんどいこともあるけど笑えちゃう、介護のエピソードを、超人気ブログ「カータンBLOG」からご紹介!

前回の記事:ドアを開けると、そこは...!! 夫を激怒させた「認知症の叔母」が起こした2つの問題

叔母に通帳を探してくれと頼まれ、
部屋に入った夫が目にしたのは
荒れ果てた部屋。

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夫が言った。

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夫に頼まれ、休みの日に
叔母の部屋に行ってみた。

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ドアを開けると、

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そう、うちの実家・・・
いろんなところを片付けてはきたけど
未だ立入禁止区域がある。

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あの時垣間見た母の部屋に

そっくりよ!

叔母の部屋、
いろんなところに置かれた小銭。
それを小さい缶に集めていったが、
すぐに小銭で溢れ、
大きな海苔の缶もパンパンになった。

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夫はそう言ったけど、
私にはわかる。

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母のお財布に1週間ごとに
お金を補充しているが、
その度に財布は小銭でパンパンだもの。

積まれた段ボールを開けたら
定期購入しているらしい
大量の健康サプリ。

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きっと自分でも
物忘れがひどくなったことに気づき
申し込んだのだろう。
そんなことを思って、切なくなった。
床に放置されてた
埃のかぶったガイドブック。

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メモにして忘れないように
残していたんだろう・・・
叔母の美しい文字で
書き込まれているたくさんのメモ書き。

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洗濯機の前に
2、3枚ずつ服が入ったビニール袋。

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放置された朱色の墨汁、墨、筆に
反物のように束ねられ積まれた画仙紙。

そこにあるすべての物が、
時が止まったまま置き去りにされていた。

一つまた一つ
重なり増えていく物の中で
叔母はその変化に気づくことなく
淡々と生活してきたのだろうか。

4時間ほど細々としたものを片付けて、
(それでもエレベーター2回分のゴミが出た)
叔母の部屋を後にした。

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夫はそう言ったけど
そこまで私は悲観的ではなく・・・

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でも、叔母の病室に入った途端、
私は楽観的すぎたことを知る。

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叔母、全然忘れていない!
バッチリしっかり覚えていた!
夫がキレまくる次回につづく

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私の親、そして、叔母を見ていると、自分の老後がすごく不安になるのね。人に迷惑をかけて、喜んでいる人なんていないわけで・・・だから、やるせないし、切ないのね。年老いた私は、大丈夫なのか?と。考えてても仕方ないけど、まぁよく考えるようになった。

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カータン

1967年4月生まれ。小学5年生から中学3年生まで台北で過ごす。子どもの頃から妄想が得意で、物心ついた時からエッセイストを志していた。大学在学中にふとした思い付きから客室乗務員を目指し、1990年から1997年までの7年間勤め上げたのちに退職。1998年に長女を出産し、専業主婦となる。その後、2006年7月に39歳で1590グラムの次女を出産し、その経験を活かすためにブログをスタート。2008年3月には『JAPAN BLOG AWARD 2008 総合グランプリ』を受賞する。

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