<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ユーフォリア
性別:女
年齢:53
プロフィール:お正月恒例の食事会。今年はこれまでの中で最高の時間でした。
お正月には毎回、仲の良い親戚が集まって食事会を開きます。
集まるのは私の実家の関係者。
そんなわけで気をつかう必要もなく、食べるものはいつも持ち寄り。
気楽で本当に楽しい時間を過ごすことができています。
しかし、1年前のお正月は大変な問題が。
その中心になったのは高齢の母で、年齢を重ねたことなどが原因で食べられるものがほとんどなかったのです。
これに気づいた私はとても焦ったのですが、正月営業のスーパーでお惣菜を購入して難を逃れることができました。
これが前回のお正月の集まり。
この時の経験をいかしつつ、今年は母が食べれるものを中心に、あれこれ準備して集まりに向かいました。
すると、なんとみんなの思いも同じだったようです。
持ち寄った食べ物はどれもこれも母に配慮したものばかり。
甘みや塩分を抑えた手作りのおせち料理、何種類ものフルーツの盛り合わせ、全種類買ってきたの?と思えるほどたくさんのお惣菜パン、そして母が好んで食べてそうなおかずの詰め合わせ...などなど。
その種類の多さは、ちょっとしたホテルのバイキングと言ってもいいレベルだったと思います。
そこには決して高級なものはありませんが、「今年は母にしっかり食べてもらうんだ!」と、そんな思いがあふれているように感じ、なんだかジーンとしてしまいました。
しかし、ここからが大事。
本当に母が食べられるかどうかはわかりません。
少々緊張しながら母の動きを見守ることに。
すると母はテーブルに並んだたくさんの食べ物を見ながら、少女のようにニッコニコの笑顔に。
「あらー、こんなにたくさん食べれるかしら?」
なんて言いながらも、一口ずつできるだけたくさんの種類を食べようと頑張っていました。
きっとこの時の母は、みんなの気持ちに気付いていたのでしょう。
全員の思いにこたえるように、「これは誰が持ってきてくれたの?」なんて聞きながら嬉しそうに味わっていました。
その様子を見てみんなも一安心。
ここからは大盛り上がりの大宴会でした。
パクパクパクパクむしゃむしゃと持ち寄ったものを食べたり、近況報告をしあったり。
きっとスタートが良かったからかな?
いつも以上に穏やかで楽しい時間を過ごすことができました。
みんな忙しく、普段はなかなか集まることのできない親戚同士です。
だけどこうしてたまに集まる時に、何も根回しせずともとこんな風にテーブルが思いやりで溢れかえるなんて、「やっぱりみんな素敵!」そう思える出来事でした。
こんな楽しい食事会がこれからもずっと続きますように。
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