<この体験記を書いた人>
ペンネーム:コーヒー
性別:女
年齢:53
プロフィール:楽しいはずの山の散策で、危うく遭難するところでした。
先日私たち夫婦の身に起った「日常にさりげなく潜む危険」について紹介します。
ちょっと大げさかもしれませんが、一瞬「死ぬかも」なんて思いました。
その日は夫婦二人でドライブに出かけました。
この時向かったのは自宅から2時間ほどのちょっと有名な森林公園。
仕事で忙殺されている夫の体を癒すためにと、静かな場所を選んだのです。
展望台で風景を楽しみ、 最後はカフェでお茶を飲むだけのはずでした。
しかしどうやら夫の気が変わったみたい。
「ちょっとだけ山の散策に行こう」
そう言い出したのです。
しかしこの日は凄く寒かったこと、夕方が迫る時間になっていたこと、山を散策する準備なんて何もしていなかったことなどを理由に断りました。
いつもならここで「じゃ、今度ね」となるはずなのですが、この時の夫は珍しく粘る粘る。
「せっかくだから行こうよ!行きたいなぁ~、ちょっとだけでいいから」
そこまで言うなら仕方ありません。
「ホントにその辺。30分だけね」
と約束して、散策に向かいました。
実際、散策はやっぱり楽しい。
会話も弾み、日ごろできない色んな話をしながら歩きました。
もちろん場所を確認しながら。
しかし、暫く進んだところで夫がだんだん焦った表情に。
ついには「方角が分からない」と言い始めたのです。
しかし私はそんな奥まで進んだ感じがしなかったため、すぐに戻れると高をくくっていたのです。
しかし、これが山の怖さ。
どんなに進んでも同じ風景が続き、位置がわからなくなってしまったのです。
きっとこれは本格的に道に迷ったのだと実感。
スマホを取り出すも圏外との表示ですので、ナビのサポートも受けれません。
そうこうしていると、辺りがうすぼんやりと暗くなり始めました。
「これは夕暮が近づいている」
察知した私は怒りと不安がこみあげてきました。
「どうするの? 帰れないかもしれないよ!」
一方的に怒リ始めてしまいました。
夫に怒ってもしかたないのです。
「こんな時こそ冷静に」が鉄則。
そうとは分かっていても、寒さ、日没、襲ってくる空腹感、野生動物への恐怖心などが私の感情を余計に逆なでします。
どんどん辺りが暗くなり、このまま遭難だなと覚悟を決めたその時でした。
突然目の前に2名の学生さんが登場したのです。
なんとこの日は流星群の日だったそうで、天体観測の準備をしている最中に私たちとバッタリ出くわしたいうことでした。
早速、自分たちの事情を話してみると、駐車場まで道案内してくださり難を逃れることができました。
あの時の学生さん、ホントにありがとうございました。
驚いたことに、相当山奥に迷い込んだと思っていたその場所は、駐車場から10分ほど進んだ場所でした。
10分進んだ場所であっても道が分からなくなることがあるんですね......改めて、山の怖さを思い知りました。
ちょっとした山の散策も、場合によって「遭難」につながることを実感した出来事でした。
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