<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さち
性別:女
年齢:58
プロフィール:一昨年に息子(30歳)、娘(28歳)ともに無事結婚。週末の孫のお守りが一番の楽しみです♪
私には、毎週末のように一緒にランチやお茶に出かける近所の友人がいます。
もともとは息子同士が同じ少年野球クラブに所属していたママ友です。
息子たちがそれぞれ実家を出て社会人になった今も、母親同士の交流は続いています。
昨年、その友人が初孫を授かりました。
自分のことのように幸せな気持ちで胸がいっぱいになり、早速、友人宅にお祝いを持っていくことに。
もちろん私はお嫁さんに会ったこともなければ、息子さんとも20年近く顔を合わせていません。
「お姑さんの友達なんて赤の他人だし、せっかく里帰りしているのだからゆっくりさせてあげなくては」
そう思い、プレゼントは友人から渡してもらうつもりでした。
ところが...予想外の展開が待っていました。
友人宅へ伺うと、友人と息子さん、それに里帰りしているはずのお嫁さんと赤ちゃんがいたのです。
「あら? 今日はこちらに孫を会わせに来たの?」
「もしかして、私が来るからって気を遣って来てくれたの!?」
何と聞いていいのかわからずにいると、お嫁さんから。
「実は......情けないんですけど、自分の実家が嫌になって出てきちゃいました」
そう話してくれました。
事の経緯を聞いてみると、お嫁さんのお母さんによる子育てへの口出しがひどく、ストレスが爆発してしまったらしいのです。
その内容を聞くと、こんな感じでした。
母乳がなかなか出ない時は......
「愛情があれば自然と母乳は出る。母親の覚悟が足りていない」
泣き出した赤ちゃんをあやすために抱き上げると......
「抱き癖がついて甘えるようになるから放っておきなさい」
などなど。
出産でボロボロになった体で子育てに追われると、心も傷つきやすくなります。
いくら実の母親からの言葉でも、耐えられなかったのでしょう。
今は衣・食・住の全てにおいて昔と違うことばかりなのです!
知らないでいると「良かれと思って」の言動や行動が、嫁姑や親子間トラブルになりかねません。
そうならないために便利なのが、私の娘が里帰り出産の時にくれた「祖父母手帳」。
昔と今の子育ての常識の違いがわかりやすく書かれていて、赤ちゃんの面倒を見る前に予習ができました。
子育て支援センターや救急の連絡先などの情報も載っているので、預かる時も安心です。
また、じぃじである私の夫にも大きな変化がありました。
自分の息子や娘が生まれた頃は私に育児を丸投げしていましたが、孫が生まれたのをきっかけに、祖父母手帳に載っているミルクの作り方やおむつの替え方を真剣に読むように。
積極的に孫の世話をしてくれました。
そのことを友人宅で思い出した私。
ちょうど私の家にも娘が子どもを連れて遊びに来ていたので、電話で訳を話して「うちにある祖父母手帳、持ってきてくれる?」と頼んだところ、5分もしないうちに駆けつけてくれました。
娘はお嫁さんの手を握り、こう言いました。
「これ、うちはもう両親が勉強してくれて使わないから、お母さんに渡してあげて。赤ちゃんの保護者はパパとママだから、胸を張って、自信を持ってね!」
そう言って元気づけてくれました。
母になってすっかり頼もしくなったなぁ、と感慨深くなりました。
インターネットで調べてみると、世代間ギャップだけでなく、
「孫の気を引きたい祖父母が際限なくおやつを与える」
「まだあげないようにと決めていたチョコレートや甘いジュースをあげていた」
「食物アレルギーの有無を調べていないのに、卵を食べさせていた」
「自分たちが使った箸で子どもにごはんをあげていて虫歯菌が心配」
といった、さまざまな悩みを持つ親がいるようです。
孫ってやっぱり可愛くて、ついつい甘やかしてしまいがちですよね。
一番の保護者である親の方針を大切にして、本当に孫のためになることをしてあげたいですね。
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