霊との交信?それとも認知症...!? 全盲の父の「幻覚ワールド」が炸裂して.../カータン

実家で2人暮らしをする高齢の両親をサポートしているカータンさん。緑内障を患い失明してしまった父と認知症が進行してきた母。しんどいこともあるけど笑えちゃう、介護のエピソードを、超人気ブログ「カータンBLOG」からご紹介。今回は、父の様子になにやら異変が...!?

前回の記事:恐るべし!話好きな父の「話さずに死んだら絶対に後悔するレベルの話」/カータン

あれは、実家からの帰り道。

スマホが鳴った。
週1回、実家に来てくれる
リハビリの先生から。

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先生の話をまとめるとこうだ。

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今までも書いてきたが、

父は2年前に視力を失い全盲だ。

見えないはずなのに、
服の色まで事細かに説明し、
ついには

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その話を聞いて、まず私が思ったことは

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父が霊と交信し始めた!

短絡的にそう思ったのだ。

先生は私の例えを否定して、
考えられる状況は2つあると言った。

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そうだ、2日前にちょっとした騒動があった。

家にいると、インターフォンが鳴り
出ると、母が立っていたのだ。

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駅まで来て、

迷子になってしまったそうだ。

2年前までは、
母は高いヒールの音を鳴らし
うちに留守番によく来てくれてた。

次女がまだ小さかったから
仕事で家を開ける時など

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しかし、

段々と頭が怪しげになってからは
そんなことも頼めなくなり、
うちに来る時は、
私が車で迎えに行ってた。

だから、母がひとりで
うちまでやってきたことに
まず私は驚いたのだ。

いつも持っているハンドバッグの他に
エコバッグを持っていて、
その中には髭剃りが入ってた。

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それにしても・・・

うちまで来られたからよかったものの
もし来られなかったら・・・

すぐに応急処置として母の財布に
名前と私の名前と電話番号を書いた紙を貼った。

まずは上がってもらい、
お茶など飲んで話していた。

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と、その時、私の携帯が鳴った。

出ると、ヘルパーさんだった。

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娘が家にいたので、母のことを頼み、

私はひとり車で実家に向かった。

実家に着くと、
父の声は外にまで響き渡ってた。

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父の部屋に行くと、

父は顔を真っ赤にして
かなりの興奮状態だった。

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やはり父がカミソリを母に頼んだらしい。

母はいつも行ってる
スーパーにはないと思い、
駅まで行ったところで
何をしに来たのかわからなくなってしまったらしい。

父はかなり取り乱していた。
1時間以上、
そうやって叫びつつけていたそうなのだ。

あの1件で父の脳はストレスを抱え
幻覚を見てしまっているのか?

そして、あと1つの原因。

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父は目が見えないけど、

頭はしっかりしている。

目が見えない分を補うように
物事をなんでも覚えていられた。

そんな父が頼りだったのに!

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ということで、私がその晩、

実家に泊まることになったのだが・・・

いや、驚いた!驚いたわよ!

その夜、暗がりの中で
父の幻覚ワールド炸裂だよ!

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それは本当に貴重な体験。

不思議でちょっと怖くて・・・

その話は次回に。

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母に続き、父も?まさに「ブルータス、 お前もか!」のセリフが浮かびましたから。あの日から、3日が過ぎ・・・父は自分が幻覚を見てることは理解できるようになった。それに伴い「どうしよう!認知症の初期症状だったら・・・」と怯え始めている。そして、「もうあっちの世界の住人とこれ以上仲良くしたら帰ってこられなくなる!もう見たくない!消したい!」ともがき苦しんでる。でも、すごいんですよ!その幻覚の世界が。もともとおしゃべりだから、事細かに教えてくれるんだけど、紙に書いてある文字まで読んで聞かせてくれた。

【次のエピソード】「ここは平和だ...」盲目の父が見ている幻覚ワールドがリアルすぎるっ!/カータン

最初から読む:母が吐血!深夜の救急病院から帰宅してみると異様な声が.../カータン

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カータン

1967年4月生まれ。小学5年生から中学3年生まで台北で過ごす。子どもの頃から妄想が得意で、物心ついた時からエッセイストを志していた。大学在学中にふとした思い付きから客室乗務員を目指し、1990年から1997年までの7年間勤め上げたのちに退職。1998年に長女を出産し、専業主婦となる。その後、2006年7月に39歳で1590グラムの次女を出産し、その経験を活かすためにブログをスタート。2008年3月には『JAPAN BLOG AWARD 2008 総合グランプリ』を受賞する。

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