<この体験記を書いた人>
ペンネーム:にゃんこ隊長
性別:女
年齢:40
プロフィール:子どもの頃は少し変わってるなぁと思える子に好かれ、大人になるとストーカーに遭ったりと人に執着されやすい体質です。
近所に住むママ友とは、それぞれの第一子が同い年で、幼稚園も同じ。働くママ同士、お互いの息子が赤ちゃんの頃から親しくしていました。
旅行や田舎に帰省した際にはお土産を渡し合ったり、ドラッグストアでのおむつの安売り情報などを交換したりと、仲良く過ごしていた乳幼児。
しかし、子どもたちが大きくなるにつれ、小さい頃には気づかなかったママ友との価値観の相違が大きくなってきました。
幼稚園に入る少し前あたりから、教育熱心なママ友は一人息子のT君を、公文、塾、英会話、ピアノへと通わせ始めます。
それに対し、我が家は勉強は後回し。とにかくたくさんいろいろな人と出会って、友だちを作って、苦手なこと、得意なことをお互いにカバーし合える仲間を作ってほしいという育児方針でした。
人それぞれ、家庭それぞれに考え方はあると思いますが、まだ3歳の子どもを習い事漬けにして、食事も睡眠もままならない状態にしているママ友に違和感を覚えながらも、それを理由に絶縁するほどのことでもないので、今までと変わらない関係性を保っていました。
しかし、勉強する時間を常に優先されているので、友だちと遊ぶ時間がなかなかとれないT君は幼稚園でも友だちとうまく遊ぶことができずにトラブルが増えてきました。
頭のいいT君は、自分の都合のいいように遊びのルールを変えてしまったり、ケンカになったときに先生にウソをついたりするのでだんだんと友達が離れていってしまい、一人でいることが増えてきてしまったのです。
それを周りのママや先生が心配しても、「息子に友だちはいらない、友だちがいると遊んでしまったり、不必要な情報を入れられたりして、息子がバカになる」と、取り付く島もありません。
そこまで言うのなら、と周りのママたちもそのママ友と距離を取り始め、私もそれにならうように離れていったのですが、なぜか私とだけは離れたがらずに執着されるようになってしまったのです。
以前からよく頂いていたお土産などはグレードアップし、とても友だちに渡す額ではないような高価なものをくれたり、息子同士お揃いのバッグを勝手に購入してプレゼントしてくれたり。私の行動もチェックしているようで、私の友人のSNSなどをチェックして(私はSNSをやっていないので)、「先週、〇〇と一緒に〇〇へ行ったの? 次は私も誘って」と話して来たり、と少し恐怖を感じるほどです。
小学校入学のタイミングで、T君は私立を受験することになったので、それを機会に離れられると安心したのですが、T君は受験を失敗してしまい、結局同じ小学校へ通うことになってしまいました。
小学校入学後のT君は母親の言いつけを守り、うちの息子以外とはほとんど話もせずに友だちを作らずにいるようですが、クラスも違い活発なうちの息子とは学校でも接する機会はほとんどないようで、一日中誰とも話をせずに家に帰ることもあるようです。
しかし、友だちや仲間なんてくだらない、と変わらず吹聴するママ友にはその状況も特に心配ではないようですが、孤立しているT君に対し、自分自身は孤立してしまうのは嫌なようで、年々、私への執着がひどくなるように感じます。
今、お互いの息子は4年生、T君は中学校受験に向けて勉強中です。
「どうかT君の受験がうまくいきますように」と、T君家族以上に強く願う毎日です。
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