実家で2人暮らしをする高齢の両親をサポートしているカータンさん。緑内障を患い失明してしまった父と認知症が進行してきた母。しんどいこともあるけど笑えちゃう、介護のエピソードを、月間アクセス数800万PV超の超人気ブログ「カータンBLOG」から抜粋してご紹介します。
前回の記事:「最近すぐにいろんなこと忘れちゃう。怖いの...」急に泣き出したおばあちゃんが.../カータン
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母の物忘れの記事を書いたところ
同じ問題を抱えている方が多いことを
改めて実感した。
そう、同世代の友達と
親のことについて話すと
みんな口を揃えてこう言う。
うちの母の場合も、まさに
玉手箱を開けたかのような感じだった。
2年前に遡る。
父の目が見えなくなって、
私の父(1)それはある日突然に
その頃から、母が怪しくなっていった。
父も目が見えなくなった当初は
見えないことでパニックに陥り、
その苛立ちを母にぶつけていた。
当時の母のことを思うと
本当に大変だったと思う。
70半ばで、頼りの夫の目が見えなくなり、
父の日常生活のすべてを
母が面倒を見なければいけなくなったわけだから。
そんな母を気遣って、
私と姉は父を週に2回デイケアに
行かせることにした。
父は、デイケアを嫌がることなく
むしろ心待ちにするようになり、
これで母もストレスから解放される
そう思ったのだが
母の情緒不安定は変わらなかった。
その頃から
そんなことを繰り返すようになり・・・
そして、今にして思えば
この頃から母の記憶が曖昧になっていった。
そんなことが何回か続き
姉と連れ立って、
認知症専門の先生の講演会に出向き
講演後に相談に乗っていただき、
後日、その先生の病院に
母を連れて行くことにした。
長谷川式テスト、MRI、面談などを受けのち、
ひとまず安心して帰ってきたのだが・・・
結果に反して、母は日に日に
できないことが増えていった。
洗濯物は洗濯機の中に
洗ったまま放置されていたり・・・
そして、ゴミだ。
実家に行くたび、ゴミが溜まっている。
すると、母はこう言った。
見れば、生ゴミの中に缶や瓶が
ごっちゃに入っている。
これでは、収集してもらえないはずだ。
親が日常生活で、できないことを
私たち娘が手伝わなければいけなくなった。
姉にはいつも頭が下がるのだが、
姉が週3、4回実家へ出向き、
私は週1で実家に行き、
洗濯物とゴミを実家から持って帰って来る。
何が辛かったかといえば、
真夏のゴミの分別だ。
実家から持って帰ってきたゴミを
自宅のガレージで分別するのだが
悪臭と虫に、泣きそうになる。
夏が好き、冬なんかなくてもいい!
今までは、そんな風に思ってきたが、
今年ほど夏を恨めしく感じたことはない。
それでも、ゴミを分別しながら
私はいつも思い出していた。
母が元気だった頃、
口癖のように言っていた言葉。
そして、思うのだ。
もしあの頃の母が、
今の私を見たら・・・?
昔の母が、どこかで今の私を見て
ごめんねと泣いてるような気がして・・・
そうだ、母だって、こんなこと
させたくてさせてるんじゃない。
そう思うと、
私は慰めらるというか・・・
やらなきゃ!と思えるのだった。
いや・・・でも・・・
真夏の生ゴミ分別には
いつもメンタルやられるのだった。
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姉の負担が大きかったのだろう。父も母も姉に甘えていた。私も姉に甘えきってた。ついに姉は体調を崩してしまった。しばらく健康を取り戻すことに専念しなければならなくなった。今まで姉がやってきたすべてのことを、私がバトンタッチすることになるわけだけど・・・私は今、不安でいっぱい。(こういうところ、いくつになっても次女)そんな私を思い、姉が母の介護認定を申し込んでくれたのだ。それが先に書いた母の介護認定の話の経緯だ。姉は「あんたが全部抱え込むことはないよ!あなたにはあなたの生活や人生があるんだからね」と。いや・・・本当、今まで気づいてあげれなくてごめん、姉にも姉の生活や人生があるってことに。
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