<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:43
プロフィール:コロナの感染者が増え始めて不安に感じる毎日です。
入社3年目の頃の話です。
私の同期のAちゃんは、頭の回転が速く仕事はとってもできる子でした。
数字のミスはほとんどなく、電話応対の言葉遣いも綺麗、エクセルで作った資料はとても見やすく、1年目で「新人に見えない」、2年目や3年目に突入すると「もう10年ぐらい働いてそう」などと言われていました。
しかし、Aちゃんは自他ともに認める地味OLでした。
優しいのですが、人と話すのが苦手で内向的な性格。
小さな声で目立たず、飲み会の席は1人ぼっちになってしまうこともあるような子でした。
頭の回転は遅い私ですが、地味で人付き合いが苦手なところはAちゃんと一緒。
趣味の話や波長が合い同期と言うよりも友達として仲良くしていました。
そんなAちゃんから「最近Bから連絡先を教えてほしいというメモをもらった」という相談を受けました。
階段ですれ違ったときに渡されたそうです。
Bは3つ上の先輩で、会社の「エース」と呼ばれる存在。
容姿もよくモテ男でした。
ドラマのような展開に「すごーい」と興奮する私でしたが、Bは「先輩だし、社内だし、なんで私なんかと...って思うと面倒なんだよね」と一蹴。
「連絡しないことにするよ」と言っていました。
それで、終わりかと思いましたが、その後もBのアタックが続いたそうです。
すれ違いざまや帰りがけなど、タイミングを見計らって声を掛けられるとのこと。
根負けしたAちゃんは「一回出かけたら私のつまらなさに気付くだろう」といい、休日にデートすることにしたそうです。
そのお出かけでAちゃんはBの魅力に気づき、一方BはAちゃんのことをますます好きになり...という状況になって、お付き合いが始まりました。
しかし、「仕事に支障が出たらイヤ」ということで、付き合っていることは極秘。
出社時間をずらしたり、休みをずらしたりと大変そうでした。
またBさんはモテ男。
「あわよくば...」と狙っている女性社員も多かったのです。
親し気に話に行ったり、ボディタッチをしに行ったりする人も多く、その光景を見るたびにAちゃんは落ち込んでいました。
そんなこんながありつつも...交際から二年でゴールイン!
女性社員一同は驚いてショックを受けていましたが、「確かにAちゃんは妻にしたいタイプだよね」という結論に至ったようで、みんなが2人を祝福していました。
今では年賀状でやりとりをする程度になってしまいましたが、年賀状にプリントされた写真からは幸せな様子が伺え、また会えたらいいなぁと思っています。
ちなみにですが、BがAちゃんに惹かれたきっかけは、「帰る前にコピー機の用紙を補充している姿を見たこと」だそうです。
ほとんど人が残っていないオフィスなので誰に褒められるわけでも評価されるわけでもありません。
それなのに、ただ明日のためを考え、わざわざ帰る前に用紙を入れている姿を見てぐっときたそうです。
「頑張りは必ず誰か見てくれている」
そう言いますが、まさにその通りの出来事だなぁと思いほっこりしました。
え? 私? 残業が終わったら早歩きで会社を出ていました。
それじゃ出会いはありませんよね...。
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