人付き合いを制限され、世間から隔離されて生きてきた娘と息子。大人になった今は.../chii

モラハラDV夫から逃げて7年たち、息子と私は一人暮らし、娘は家庭を持ち、それなりに平安な暮らしをしています。

世間から隔離された家庭生活をおくってきたので、私よりも子どもたちには悪い影響は与えしまったはずです。

普通の家庭環境ではなかったので、2人とも苦労していると思います。

世間から隔離された結婚生活がどれだけつらいものであったか、今日はそれを書いていきたいと思います。

【前回】「おい! 帰ってこい!」息子を連れて逃げたアパートへDV夫が突然訪ねてきて.../chii

【最初から読む】モラハラ結婚生活から熟年別居に至るまで。新婚旅行先のハワイで夫は豹変した/chii

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モラハラDV夫は、結婚するまで人付き合いをほとんどしてこなかったようでした。

自分以外はみんな敵なんていう発言をよくしていました。

今まで生きてきて楽しいと思ったことは一度もない、この世はすべて修行だとも言っていました。

可哀想な人、私がなんとかこの人を変えることはできないだろうかなんて思ったことも。

それは甘い考えで、私たちはモラハラDV夫の顔色をみて毎日を過ごすことになりました。

友達付き合い、親戚付き合いはすべて遮断され、実家に帰ることにOKが出たのはお盆とお正月だけでした。

長女が生まれた時も、里帰り出産することを面白く思っていなかったのでしょう。

病院に来たのは1回だけ。

そして産後を実家で過ごし、アパートに帰る時も、迎えにきてくれるなんてとんでもない話で、私は生後1カ月の娘をつれて電車で帰りました。

今でいうワンオペ育児だったと思います。

夫は育児にノータッチ、そして母に来てもらうなんてこともできなかったのです。

娘と2人で過ごす昼間はとても平和だったけれど、友達を家に呼ぶことはゆるしてくれませんでした。

ママ友もでき、でかけることも多くなったのですが、たまに私の方が帰りが遅い時は、ものすごく機嫌が悪くてよく怒鳴られたものです。

お盆とお正月に実家に帰る時も、一緒に帰ったことは一度もなく、夫はいつも留守番。

実家に帰っても泊まることはゆるしてくれなかったので、日帰りで、門限がありました。

時間制限があった里帰りはいつも時計の針をみつめて過ごしていたのです。

門限を1分でもおくれると、家に入れてくれないこともありました。

この人は、奥さんが楽しむのが面白くないんだと理解するまでは時間がかかりました。

これはモラハラ夫の特徴であることも、後に知りました。

今でも、寂しく思うことは、妹家族、兄家族、そして両親との家族旅行に参加できなかったことです。

毎年、夏には家族旅行にでかけていたのですが、誘われても、モラハラDV夫は参加をゆるしてくれなかったのです。

いとこたちと一緒に旅行に行けてたらどんなに楽しかっただろうと、未だに思います。

夫の方は、もう両親が他界していたし、妹ともつきあいを断っていたので、親戚づきあいはまったくなしです。

子どもたちは、学校以外は家に閉じこもることになり、おじいちゃんおばあちゃんとふれあう時間も少なく、大人との付き合いを遮断されて幼少時代を過ごすことになりました。

そのせいなのか、2人は精神的に幼く、そして大人になってからも友人たちには「こんなことも知らないの?」と馬鹿にされることも多かったようです。

娘は昨年、結婚しましたが、旦那さんはわが家の家庭事情をよく理解してくれたので助かりました。

旦那さんに「○○さんは、知らないことが結構ありますね」と娘のことを言われて、ハッとしました。

やっぱりそうなのかと思ったのです。

世間から隔離されて生きてきたので、一言でいうと世間知らずなのかとずっと思ってきたからです。

娘は18歳で家を出てから、父親の話題にはふれません。

息子は、いつしか父親をあの人と呼ぶようになり、あの人みたいな生き方をしたくないと、父親の話をしなくなりました。

2人の子どもも私も、自己肯定感が低く、自信がないのは共通しています。

けなされて否定された時間が長かったからだと思います。

私はパートの職場に恵まれ、今は楽しく仕事をしていて、少しずつ自分を取り戻すことができました。

娘も1歳になった男の子の育児を頑張っているので、できることは応援していきたいです。

息子は、昨年1人暮らしをはじめて、音信不通になることもたびたびあるけれど、社会に出るために頑張っているのだと思います。

過去は変えられないけど、未来は変えられると2人の子どもを見て思っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、7年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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